定置網とは？どういう仕組みや構造で魚を漁獲しているのでしょうか？

定置網は魚を垣網から運動場に誘導し、箱網で囲い込む構造です

定置網の構造

定置網の仕組みは、潮の流れに沿って泳いできた魚が垣網(障害物)を避けるために沖へと進路を変更する習性を利用しています。



垣網沿いに泳いできた魚は定置網内の運動場に入り、運動場から出ようとして、やがて登網・箱網に進みます。

箱網内は魚が出にくい構造になっているため、箱網内に留まります。

その箱網に留まった魚を漁獲するのが定置網漁です。

定置網のポイントは大きく2点あります。
1.魚を沖に誘導できるように垣網を張ること
2.魚を登らせるように下から上に斜めに登網を張り、箱網に落とすようにすること

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垣網の構造

垣網は、陸と垂直に垣網を張って魚の進路を防ぎます。魚は進路を遮られると陸から離れる習性があるので、垣網に沿って「運動場」へと進んでいきます。

定置網では、網成り(網が水中で変化した形状)によって漁獲機能が大きく左右されるため、垣網や運動場の横などに海底から海面まで垂直に碇綱を設置することで、形状の変化を防ぐ方法（立碇）もあります。

運動場の構造

運動場では、中に入った魚を自由に動き回らせながら、いつの間にか登網や箱網に移動させる役割を持っています。

もし、運動場が狭すぎたり魚が密集してしまうと、魚が中に入らないなどの可能性があるので、ある程度の大きさが必要になります。

小型の定置網の場合でも、大きさは数十メートル程度必要で、これよりも小型化することは難しいです。

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箱網の構造

運動場から箱網に入った魚は、この時点で網から出るのが難しくなります。

箱網は大きな箱のような形をしていて、この箱網を締める（網を揚げる）ことで、魚を漁獲します。

網を揚げる際は、箱網の入口側から手繰り上げて、船を移動させながら魚を奥側の一カ所に集めていき、網を引き揚げます。

揚げるのはこの箱網の部分だけで、すべての定置網を引き上げるわけではありません。

こうして漁獲された魚は、漁船のイケスに格納され、漁港で水揚げされるのです。

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