レモンの栽培条件について教えてください

レモン栽培は土地に合わせて露地栽培と温室栽培を使い分けよう

レモンの栽培条件

レモン同士の間隔が確保できる十分な土地

レモン栽培を始めるにあたり、レモンを植えるための土地を確保することは重要な条件の一つになります。

特に果樹は、木と木の間隔を広くとる必要があるため、規模を大きく栽培したい方は広めの土地が必要になります。

レモンを栽培する場合、品種にもよりますが、木と木の間は５メートル程度の間隔を空けるのが一般的です。10アールの圃場では、約40本の木を植えることができるので、圃場の広さや栽培したい本数から計算しておきましょう。

【解説】
1アール＝100㎡　 10アール=1,000㎡
縦横5メートル間隔で植えると、25㎡に1本植える計算になります。
したがって、1,000㎡÷25㎡ =40本/10aになります。

参考：果樹・野菜　農作業管理　柑橘

日当たりの良い環境

レモン栽培では、日当たりの良さも重要な条件です。

山や建物の陰になってしまうような場所では、レモンの光合成が順調に行われません。

また、日当たりが悪いと光合成が劣るだけではなく、土壌が乾きにくくなるため、生育に悪影響があったり、病気が発生しやすくなることもあります。

栽培に適した温度や日当たりについてはこちらをご覧ください
「レモン栽培に適した温度はどれくらい？」
「レモンの施設栽培における日当たりはどう管理すべき？」

収穫までの運転資金

レモンは植えた年に果実の収穫ができません。収獲ができるようになるまで2、3年かかるのが一般的です。

そのため、果実が収穫できるまでの運転資金についてもあらかじめ考えておく必要があります。

さらに、苗代や肥料、農機具などの費用もかかります。

収獲までにどれだけの費用がかかるのか調べ、計画を立てましょう。

レモン栽培で気をつけたい地域の特徴

風が強い地域

風が強い地域では、強風によってレモンの葉や果実が傷ついてしまうことがあります。果実に傷がつくと、傷口から病気を発症したり、落葉してしまうことも。

台風が頻繁にくるなど、風が強い地域では、温室栽培をしたり、防風林や防風ネットを活用して風対策を行いましょう。

寒い地域

レモン栽培において、冬場の最低気温と霜の有無はとても重要な条件です。

冬に氷点下になったり、霜害があると、レモンの生育が止まってしまったり、枯れてしまうこともあります。

そのため、リスボンやマイヤーレモン、ビラフランカなど、レモンの中でも耐寒性がやや強い品種を育てるのもおすすめです。

レモン栽培の北限や寒冷地で栽培する方法についてはこちらをご覧ください
「レモンが栽培できる地域はどこまでなのか（北限）が知りたい」
「レモン栽培を寒冷地で行うことは可能ですか？」

雨が多い地域

雨が多い地域では、レモンに病気が発生しやすくなります。

特に、かいよう病や灰色かび病といったレモンに発生しやすい病気は、雨や風の影響で感染が蔓延することがあります。

雨が多い地域では病気にならないように、風通しよく剪定する、消毒をして防除するなどの対策が必要です。

害虫対策についてはこちらをご覧ください
「レモン栽培で発生する害虫について知りたい」

レモンの栽培条件を深く理解しよう

レモンの栽培には、就農前に解決しなければならないこともあります。

また、レモンは寒さや風に弱いので、露地栽培だけでなく、温室栽培を検討してみるのもよいでしょう。

レモンの栽培条件を理解して、栽培に取り組んでみてはいかがでしょうか。

栽培方法や栽培時期についてはこちらをご覧ください
「レモンの栽培方法について教えてほしい」
「レモンの栽培時期について知りたい」