昨年、ブロッコリーのグリーンパラソルを露地栽培しました。
茎が太く、根張りがよく、倒れにくい品種とされているので栽培しやすいと思って選びました。
7月に播種し、8月後半に苗の植え付けを行い、9月には追肥を行うなど、基本通りに育てました。
しかし、最終的には残念ながら思ったような収穫量になりませんでした。
自分なりに検証しましたが、育苗は問題なかったと思います。
原因は、やはり異常な暑さのせいだと考えています。
今後も酷暑が続いていきそうなので、ためしに植え付けの時期を少しズラしてみようと考えています。
しかし、時期をズラすのは正しいのでしょうか?
気温は予測がつかない部分もあります。
それならば気温に関係なく時期優先で植え付けし、別の対処法で対応する方法もあると思います。
考えても答えが出ないので、アドバイスをいただきたいです。
(千葉県・大塚さん/仮名・30代)
鈴木雅智
ブロ雅農園
ブロッコリーの植え付け時期は最近の酷暑を鑑みて半月ほど後ろにずらす方法も検討を
こんにちは。神奈川県の三浦半島でブロッコリーを中心に少量多品目を栽培している農家の鈴木雅智です。
千葉県とは気候も似ていますから参考にしていただければ幸いです。
わが家はブロッコリーの品種を100種ほど栽培しています。
グリーンパラソルも栽培経験がありますが、7月の播種は少々早いイメージですね。
育苗が問題なければ、やはり相談者さんの言う通り、暑さが原因だと思います。
グリーンパラソルの絵袋を見ると中間地で7月下旬~8月上旬。暖地で8月上旬から8月下旬と表記されています。
最近では暑さが厳しいので「なかなか絵袋通りに作ってもうまく作れない。」「作型を半月ほど後ろにずらした方がいいのではないか。」と地元の種屋さんは話していました。
早く栽培すれば高値の時に販売できるかもしれませんが、リスクが高いですね。
わが家も早く作っていた時期もありましたが、最近では8月のお盆過ぎに蒔いて育苗するようになってから失敗が少なくなりました。
今年も酷暑になるという予報もでていますから播種・植え付けをずらした方がいいと思います。
地域によって色々な栽培方法があるので7月に種まきし、8月後半に苗の植え付けが悪いというわけではありませんが、確実に難易度は上がると思いますから、私個人としては播種・植え付け時期をズラすという方法で正しいと思いますよ。
「気温に関係なく植え付けし、別の対処法が必要か?」という方法もたしかにあるとは思いますが、シンプルにずらすというのがやりやすいのではないでしょうか。
ちなみに、別の対処法として候補に挙がるのは
・菌資材を投入する
・育苗方法の変更。例えば、セルトレイを地床育苗に変更するなど
これらが考えられますね。
ちなみに、わが家ではブロッコリーでは一般的なセルトレイ育苗はせずにすべて地床育苗で栽培しています。
それらを抜き苗で、半自動定植機で植える方法という方法をとっています。
これらの利点は、地床苗なので水分管理が非常にしやすいということです。
また、セルトレイと違って多少苗が大きくなっても定植できるので多少の余裕ができます。
正確には、気温優先だと思いますが、お盆過ぎに播種するで問題ないと思います。