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特定技能外国人の家族は日本に滞在できますか?

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特定技能外国人の家族は日本に滞在できますか?

特定技能外国人を受け入れている農家です。

受け入れている外国人は母国に家族がいるのですが、家族の滞在について相談されました。

特定技能外国人の家族滞在は可能なのでしょうか?

また、家族滞在をする際に受け入れ側がなにか手続きしなければいけないことはありますか?

堀口健治

早稲田大学名誉教授

特定技能外国人の家族滞在は2号のみ可能です

特定技能外国人の家族滞在は可能か


特定技能外国人の家族滞在については、2023年11月現在、以下の通りとなっています。

特定技能外国人の資格

特定技能1号

特定技能2号

家族滞在の可否

不可


滞在できる家族の範囲

配偶者、子


特定技能1号の在留期間が通算5年であることに対して、特定技能2号は在留期間に上限がなく、更新する限り半永久的な在留が可能です。

そのため、特定技能2号外国人が扶養する家族を出身国から呼び寄せ、一緒に暮らすことができます。

家族滞在の対象は、特定技能2号外国人が扶養する「配偶者」と「子」のみで、親や兄弟は該当しません。

配偶者が経済的に自立している場合も家族滞在は不可です。なお、子が成人している場合は扶養の必要性が問われる可能性があります。

帯同する家族は「家族滞在ビザ」を申請する必要があり、以下のような要件があります。

<在留資格「家族滞在」の要件>

・配偶者や子が実際に扶養を受けていること
・扶養者に経済力があること
・家族関係を証明できること


家族関係の証明には公的な書類が必要になるため、婚約者やパートナーシップなど事実関係では家族滞在は認められない点に注意が必要です。

特定技能制度の詳細についてはこちらをご覧ください
特定技能1号とは?農業や漁業でも雇用できますか?
特定技能1号と2号の違いについて教えてください
特定技能1号の在留資格取得の条件と試験について教えてください



特定技能外国人の家族滞在。受け入れ側に必要な手続きはある?


一般的な家族滞在申請の流れは、以下の通りです。

1、家族滞在ビザの認定証明書交付申請
2、在留資格認定証明書を外国の家族へ郵送
3、家族が日本大使館(領事館)へ査証発給申請
4、ビザを発給
5、渡日・日本の空港で上陸審査
6、入国・在留カード取得

申請には、以下の書類を提出する必要があります。

<必要書類>※新規入国の場合
・在留資格認定証明書交付申請書 1通
・証明写真 1枚
・返信用封筒 1通
・申請人と扶養者との身分関係を証明する文書
⇒戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書(写し)、出生証明書(写し)、これらに準ずる文書など
・扶養者の在留カードとパスポートの写し 各1通
・扶養者の職業及び収入を証する文書
(1) 扶養者が収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を行っている場合は在職証明書又は営業許可書の写し等、住民税の課税(または非課税)証明書及び納税証明書
(2)扶養者が上記(1)以外の活動を行っている場合


特定技能1号で家族滞在ができる特例処置


特定技能1号外国人は原則家族滞在が不可となっていますが、例外となるケースがあります。

それは、在留資格「留学生」や「その他の就労資格」を持つ外国人が、特定技能1号に切り替えを行う場合です。

この場合、留学生(あるいは他の資格を持つ就労者)の扶養を受ける家族として日本に在留していた家族の方は「特定活動」の在留資格に切り替えることで在留を継続することが可能となります。

家族の方も在留資格変更許可申請が必要になりますので、管轄の地方出入国在留管理局に問い合わせましょう。

このお悩みの監修者

堀口健治

早稲田大学名誉教授

専門は経済学(農業経済学・農業政策)。2002年から2004年まで日本農業経済学会会長を務め、2015年から2022年まで日本農業経営大学校校長。山形県高畠町の屋代村塾および同県寒河江市の葉山村塾の塾長も務めた。

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