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近年、焼き芋をよく見かけるようになり、新しくサツマイモを育ててみたいと思っています。
サツマイモはやせた土地でも育つとよく言われていますが、肥料が必要で、ツルボケにも気をつけなければならないとも聞きます。
しかし、これまでサツマイモ栽培をしたことがないため、肥料を与える時期などがわかりません。
そこで、サツマイモへ肥料を与える時期や気をつけるべきことを教えてください。
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山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
サツマイモには追肥を行いません、元肥だけです
サツマイモへ肥料を与える時期
サツマイモの栽培では、有機肥料は定植の2ヶ月前、化学肥料は定植の2週間前までに畑に散布します。
サツマイモは酸性土壌を好むので石灰は入れません。
石灰についての注意点はこちらの記事で詳しく解説しています
「サツマイモ栽培の土作りに石灰はいらない？」
サツマイモの定植は5月の上旬頃から始まるため、元肥は4月の下旬頃までに散布しておくとよいでしょう。
また、初期に与える元肥の窒素が多いと、葉やツルが旺盛になりすぎて「ツルボケ」してしまうため、窒素成分は10アールで4㎏以下にし、カリウムを2倍量と多めの割合で与えます。
ツルボケしてしまうと、収獲するサツマイモが小さく品質の悪いものになってしまうので注意が必要です。
特に野菜跡地では必ず無肥料で数年間栽培すること、処女地ではカリウム肥料だけを入れてしばらく様子を見ることをおすすめします。
サツマイモが一旦「ツルボケ」を起こすと修正することは不可能です。
元肥に使用する肥料はさつまいもなど根菜類にあったものを選ぶことが基本です。
つるぼけの対策や肥料についてはこちらをご覧ください
「サツマイモ栽培で起こる「つるぼけ」について知りたい」
「サツマイモの栽培に最適な肥料について教えてください」
「サツマイモを栽培する際に散布する肥料の効果とは？」
このお悩みの監修者
山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。