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しいたけの収穫時期はいつ?風味や特徴は変わる?

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しいたけの収穫時期はいつ?風味や特徴は変わる?

現在、露地栽培で多品目を栽培している農家ですが、新たに原木しいたけの栽培に興味を持っています。

しいたけは収穫時期が春だと思っていましたが、原木しいたけは年に2回、旬を迎えると聞きました。

さらに、収穫時期によって風味や特徴も異なると聞いたのですが、どう変わるのでしょうか?

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

しいたけの原木栽培は3月中旬~5月初旬と10月下旬~11月頃に収穫時期を迎えます

原木しいたけの収穫時期


しいたけの原木栽培では、3月中旬~5月初旬と10月下旬~11月頃の年に2回収穫時期を迎えます。

その後、梱包して出荷を行いますが、収穫後にすぐ出荷される傾向です。

そのため、原木しいたけの販売も3月中旬~5月初旬と10月下旬~11月頃の時期に行われます。

毎日少量の出荷を行う業者が多く、まとめて出荷するしいたけは密閉して冷蔵庫で保存します。

しいたけの冷蔵保存期間は短いため、収穫2~3日後には市場へ出荷される傾向です。

また、原木しいたけは乾燥させた乾しいたけとして出荷される場合もありますが、生しいたけよりも長い期間(半年以上)の保存ができるので、販売時期はさまざまです。

1つのほだ木で収穫ができる回数についてはこちらをご覧ください
しいたけの原木栽培では1本のほだ木で何回収穫できますか?



施設で原木しいたけを栽培した場合


原木しいたけは露地栽培だけでなく、ハウスなどを用いて施設栽培する方法もあります。

・植菌してから一定期間は露地で栽培して収穫時期だけ施設で行う
・露地栽培は全く行わず、すべて施設内で栽培する


施設栽培といっても多種多様ですが、通常はしいたけの発生前に原木の浸水操作を行うのが一般的です。

発生操作の時期は方法を変えることで、収穫時期のコントロールができます。

露地栽培のように年に2回ほど発生するのではなく、年間を通して新鮮なしいたけの収穫・販売が可能です。


原木しいたけの収穫時期ごとの特徴


原木しいたけは、3月中旬~5月初旬に収穫されるしいたけを「春子」、10月下旬~11月頃に収穫されるしいたけを「秋子」と言います。

しいたけ全体の約8割は春に「春子」で出荷され、残りの2割が秋に「秋子」で出荷される傾向です。


特徴

市場に出回る割合

春子

身がしまっている

約8割

秋子

香りが高い

約2割


春子の方が収穫量が多いため、市場に出回る量も全体の8割程度と多くなる仕組みです。

秋子は高温期に育ち成長が早いことから、春子のような品質が見込めません。

年間を通して最も多くのしいたけが販売されるのが、3月中旬~5月初旬になります。

秋子は加工用の原料として販売されるケースが多いです。

原木栽培の方法や販売方法についてはこちらをご覧ください
しいたけの原木栽培とはどんな育て方ですか?
しいたけを原木栽培で生産する方法を教えてください
原木しいたけの取り方はどうやればいいの?
原木しいたけを差別化して売るための良い方法はありませんか?

このお悩みの監修者

大賀祥治

九州大学 名誉教授、中国吉林農業大学 教授

農学博士。専門は、きのこ学、森林資源学。とくに食用・薬用キノコの生理特性や生産技術、森林の木材腐朽菌および菌根菌を研究し、九州大学発ベンチャー企業「株式会社マッシュピア」「ヒマラヤンバイオ・ジャパン株式会社」の各々会長、代表も務めている。

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