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米作りにかかる費用の目安を教えてほしい

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米作りにかかる費用の目安を教えてほしい

普段は露地栽培で野菜を育てていますが、近くの稲作農家さんが高齢で農作業ができなくなってしまい、水田を任されました。

米作りの経験はないものの、栽培方法に関しては教えてくれるそうなので、そこは心配していません。

しかし、問題は米作りのために、どれくらいお金がかかるのか、わからないことです。

これまで使っていた農機具も、故障していたり、メンテナンスをしていないものがほとんどで、場合によっては買い替えなければいけないと考えています。

まずは計画を立てるために、何にどれくらいの費用がかかるのか、教えてほしいです。

佐々木茂安

日本のお米をおいしくしたい。佐々木農業研究会代表/農業経営技術コンサルタント

米作りのための費用は、栽培する環境により金額が変わります

種苗費にかかる費用


種苗にかかる費用は、「自分で苗を作るか」それとも「育てられた苗を購入するのか」により変わります。

はじめて米作りをする場合、自分で苗を作るのはおすすめしません。

「苗半作」という言葉があり、苗の良し悪しは収量に大きく影響します。

米作りに慣れていない方は、育てられた苗を購入するのがおすすめです。

稲の種苗

育てられた苗を購入する場合


苗を購入する場合、苗の状態によって値段が異なります。

苗の状態は「発芽苗」と「硬化苗」に分けられます。

発芽苗は種籾(種子としてまくために選んだ籾)に発芽処理(種籾を温かくし、人為的に発芽させること)をしただけの苗で、購入後、自分で育苗管理(散水や適時の遮光など)をする必要があります。

反対に、硬化苗はすでに育苗管理が終わった苗で、田んぼにすぐ植え付けることができます。

値段は1箱あたり、発芽苗が400~500円、硬化苗は800~900円です。

育苗箱(育苗のために、種籾を植えておく箱)は10アールあたり15~20枚ほど必要になるため、合計で6000~18000円ほど必要になります。


肥料・薬剤費にかかる費用


稲づくりに必要なものとして、堆肥、元肥(植え付け前に田んぼに入れる肥料のこと)、殺虫殺菌剤、除草剤が必要になります。

米づくりに使用する堆肥

堆肥代


堆肥は種類(牛糞、豚糞、鶏糞などがある)や地域により値段も変わりますが、鶏糞は安い傾向にあります。

畜産農家から牛糞堆肥や豚糞堆肥を購入する場合は1トン4,000円程度。

鶏糞堆肥の場合は3,000〜6,000円程度(200キロ)です。

散布を委託する場合は、さらに4,000円~5,000円ほど必要になります。


肥料代


肥料は、施用時期によって名称が変わります。

元肥は作物を植える前に土に入れ込む肥料のことで、追肥は、稲を植えてから圃場に散布します。

また、追肥の中でも出穂前35~18日前に施用する肥料は穂肥、出穂前後の施肥は実肥といい、肥料は農協やホームセンターで購入することができます。

肥料は時価により変動し、高騰している傾向にありますが、1袋20キロ入りで3,000円前後。10アールあたり2袋~4袋ほど必要になります。

肥料代はおよそ10,000円ほどになります。


農薬代(殺虫殺菌剤・除草剤)


殺虫殺菌剤はカメムシや病害などの対策のもの、除草剤は水田内に生えるものと畦畔などに生える雑草に対策できるものを使用します。

必要な費用は10アールあたり、8,000円前後です。

田んぼに生えてくる雑草についてはこちらをご覧ください
米作りで生えてくる雑草の対策方法を教えてほしい



燃料費(光熱費)にかかる費用


ガソリン缶に使っているポリタンク

主にガソリン、軽油、混合油を使用します。

燃料価格は変動しますが、農林水産省の統計によると、10アールあたり5,000円~6,000円ほど必要になります。


機械費や作業委託にかかる費用


機械費は購入時に多額の費用がかかり、その後は固定資産税や修繕費などが必要となります。

また税制上、機械費は「減価償却費(設備投資などの費用を耐用年数で配分し、費用として経費計上すること)」として、費用を計上しなければいけません。

大きな農機具が必要な作業については、近隣の農事組合などにお願いし、作業委託をするという方法もあります。

その場合、農事組合によって異なりますが、1年間にかかる作業委託費は10アールあたり、5~6万円ほどかかります。

また、中古の農機具を購入すれば、取得額を抑えることも可能です。

必要になる農機具ついてはこちらの記事でも紹介しています
米作りにはどんな機械が必要なのでしょうか?



合算した初年度の総経費


その他にも水利費(水を管理するのに必要な経費)や農地の貸借料などが必要になる場合もありますが、初年度の総経費は、10アールあたり11~13万円ほどかかります。

種苗費 ¥6000~18,000
堆肥および肥料費 ¥15,000
農薬代 ¥8,000
燃料費 ¥6,000
作業委託費 ¥60,000
水利費等雑費 ¥13,000
合計 ¥108,000〜120,000

ほかにも、畦畔の除草対策に1㎡あたり63円ほどが必要となり、さらに自動車や建物(作業庫など)にも経費がかかります。

地域によっても金額は変動するので、目安として考えましょう。また、農林水産省の農林水産統計を参考にするのもおすすめです。

このお悩みの監修者

佐々木茂安

日本のお米をおいしくしたい。佐々木農業研究会代表/農業経営技術コンサルタント

滋賀県の改良普及職及び研究職を経て、2014年に「佐々木農業研究会」を設立。農業経営技術コンサルタントとして、栽培技術の指導や農業生産者の自己研鑽活動を支援。会員は秋田から愛媛まで80人。日本水稲品質・食味研究会および日本科学者会議(支部は滋賀県)会員

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はち

初めましてこんにちは、
東京で小さなお米屋さんをしているものです。
現在は仲介業者を通してお米を販売しています。
販売実績としましては地元、小学校や中学校の給食や近隣住民へお米へお届けしています。
また新しく他学校への仕入れが決まり、お米の仕入れ値を見直してあるのが現状です。

近年お米の価格が上がっている事から仲介業者を通さず、直接お米の生産者さんと、やり取りが出来ればと思い、連絡を取らせていた抱きました。

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ヒロシ

公務員

労務費が掛かる割に収入がない

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