レンコン栽培が盛んな産地はどこですか？地域ごとに特徴を教えてください

YUIME Japan編集部 / 2023.11.24

生産方法

#レンコン #野菜作

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農業大学校に通い、新規就農を考えている者です。これまでサラリーマンをしてきましたが、移住して農家になろうと決めました。

どんな作物を育てようか考えていたのですが、レンコンがいいのではないかと考えています。

レンコン栽培をやるのであれば、産地である茨城県かなと思っていたのですが、調べてみると、ほかにもレンコン栽培が盛んな地域があるようです。

産地によっても品種や育て方の違いがあると思うので、レンコン栽培が盛んなエリアや、それぞれの特徴を教えていただけないでしょうか。

野田勇人

特定非営利活動法人れんこん研究会　理事長

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レンコンの3大産地は茨城県、佐賀県、徳島県です

レンコンの生産概況

農林水産省のデータによると、令和3年産のレンコンの作付面積は3,980ha、収穫量は51,500t、出荷量は43,200tとなっています。

ここ数年、生産量は堅調に推移していますが、対前年比でみると作付面積は102％と増加しているにもかかわらず、収量が88％の減少となっています。

その理由は、茨城県で夏に発生した強風被害が大きな要因となっており、レンコンの収量には例年災害が大きく影響しています。
参考：令和3年産指定野菜（秋冬野菜等）及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量

レンコンには多くの品種があります。さらに、産地独自の品種も改良されており、産地によってさまざまです。

レンコンの生産方法や栽培適地、農機具についてはこちらをご覧ください
「レンコンの栽培方法が知りたい。植え付けや収穫の時期はいつ？」
「レンコンの栽培に適した田んぼの条件は？」
「レンコンを栽培するのに最低限必要な農具を教えてほしいです」

レンコンの主な産地と作付け品種

レンコンは国内供給量のうち国内生産量が約90％を占める野菜です。市場では一年中販売されていますが、一般的な旬は冬、11月〜翌年3月頃までとなっています。

レンコンの産地は、茨城県が国内の生産量の約50％、佐賀県が約10％、徳島県が約9％を占めており、3大産地として知られています。それぞれの特徴は以下の通りです。

茨城県

茨城県産レンコンは、主に茨城県の南部にある霞ヶ浦という地域で栽培され、東日本を中心に通年で出荷されています。

豊かな水分と低湿地に恵まれた土壌環境で、金澄（かなすみ）系やだるま系と呼ばれる品種が栽培されています。

収穫には水堀りが採用されています。丸く膨らんだ形と柔らかい食感が特徴です。

徳島県

徳島県産レンコンは、主にJA大津松茂、JA徳島北、JA板野郡、JA徳島市の徳島県西部にある4つの地域で生産されています。

備中系やだるま系といった品種のレンコンが多く栽培されており、手ぼりで収穫をおこなっています。

出荷先は西日本が中心です。白くて細長い形が特徴です。

佐賀県

近年、徳島県の生産量をしのいでいるのが佐賀県です。2019年度には、佐賀県産レンコンは国内シェア約10％を記録し、徳島県をわずかながら超えました。

佐賀県産レンコンは4〜5種類の品種がありますが、その半数以上を占めるのが金澄です。

主な生産エリアである佐賀平野や白石平野は重粘土質という独特の土壌で、レンコン栽培に適しています。