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レンコンを栽培するのに最低限必要な農具を教えてほしいです

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レンコンを栽培するのに最低限必要な農具を教えてほしいです

新規就農して畑作をやっていますが、近くの水田を借りることができたので、レンコンを栽培してみようかと考えています。

水田の持ち主はもともと稲作をやっていたので、「米作りをするなら道具は貸してあげよう」と言われたのですが、レンコンを栽培するつもりなので、借りようか迷っています。

レンコン栽培で必要なものがわかれば、一部の農具だけ借りることもできると思うのですが、どんな器具があればいいのかわかりません。

自分で買い揃えないといけないものもあると思いますが、レンコンを栽培するのに最低限必要な農具を教えていただけないでしょうか。

野田勇人

特定非営利活動法人れんこん研究会 理事長

レンコン栽培に必要な農具は、鍬ぼりか水ぼりかによって変わります

レンコンの収穫方法によって必要な農具が異なる


レンコンの収穫方法には、「鍬ぼり」と「水ぼり」の2種類があり、どちらを選択するかによって必要な道具が異なります。

レンコンの栽培方法についてはこちらをご覧ください
レンコンの栽培方法が知りたい。植え付けや収穫の時期はいつ?
レンコンの栽培時期と生育スケジュールを教えて
レンコンをハウス栽培したい!栽培方法を教えていただけますか?



「鍬ぼり」に必要な農具


鍬ぼりは、手を使ってレンコンを収穫する伝統的な方法です。圃場の水を抜いてから表層15〜30cm程度の土を機械で取り除き、手作業で収穫します。

バックホー

バックホー

鍬ぼりでは、まずバックホーを使ってレンコンが埋まっている少し上くらいまで泥を除けます。

しっかりと掘るのではなく、レンコンが傷つかないよう、平らに削り取るようなイメージです。

ぬかるみに対応できるようキャタピラの幅が一般的なバックホーに比べて広めの仕様になっています。

備中鍬(くわ)、れんこん熊手

備中鍬

レンコンから生える芽が少し見えるようになったら、手作業でレンコンを掘っていきます。

ここで使用するのが、備中鍬やれんこん熊手です。

備中鍬は三つ刃あるいは四つ刃の形状をした粘土質の土壌を耕すのに適した農具で、立ち姿勢で使用します。

れんこん熊手は、備中鍬に比べて柄が短く刃が長いのが特徴で、中腰姿勢で使用するレンコンの収穫に特化した農具です。

れんこん産地では普通に流通している農具なのですが、広く流通している農具ではありませんので、特別に取り寄せする必要があります。

どちらを使用するにしても、どこにレンコンがあるのかを探りあてたり、レンコンを傷つけずに収穫したりするには、熟練の経験が必要です。

れんこん鋤(すき)

鍬のイメージ
※写真はイメージです

れんこん鋤は、刃幅10cm、全長50cm程度の鋤で、れんこん熊手でレンコンを概ね掘り出した後、最後の掘りあげ作業に用いられます。

節の下に差し込み、てこの原理を利用してレンコンを掘り出します。こちらも広く流通している農具ではありませんので、特別に取り寄せする必要があります。


「水ぼり」に必要な農具


水ぼりは、水を張ったままの状態でポンプの水圧を使ってレンコンを掘りだす方法です。鍬ぼりに比べると技術習得までの期間が短い特徴があります。

高水圧ポンプ

ポンプ

水ぼりでは、まずレンコンの周りについた泥水を吹き飛ばすために高水圧ポンプを使用します。

高水圧ポンプはレンコン専用のものはなく、路面洗浄用の中から圃場の大きさやパワーを見ながら選ぶのが一般的となっています。作業中は、レンコンを水圧で傷つけてしまわないよう注意が必要です。

田舟(たぶね)

田舟

水圧でレンコンが浮かんできたら、レンコンを田舟に乗せていきます。

田舟とは、ソリのような形をした水田用の農具です。通常の野菜は収穫物を箱ぶ際にコンテナなどを使用しますが、水ぼりの場合は水に浮かべて使用するため田舟が最適です。レンコンがある程度たまったら手綱を引っ張って、陸へ運びます。

胴長(どうなが)

胴長
※写真はイメージです

胸元、ズボン、長靴が一体化したレンコン栽培に最適な防水作業着です。水ぼりでは必須となります。

レンコン長手袋


水ぼり専用の手袋で、手袋の長さが肩口まであり、脇から水が入らないようになっています。胴長と合わせて、レンコンの水ぼりでは定番の作業着となっています。

レンコン栽培に必要な道具をまとめた図


レンコン収穫にはいくつかの専用農具が必須。栽培前に揃えよう


レンコン収穫の際は、水ぼりか鍬ぼりかによって必要な道具が変わってきます。

作業をスムーズにおこなうため、高水圧ポンプやバックホーなどの大型機械は必ず必要です。

圃場の大きさや環境に合わせたものを選びましょう。

いずれにしても高額になりますので、中古品やレンタルを検討するのも一案です。

鍬や田舟などの小さい農具は必ずしもこれでなければならないという訳ではありませんので、自分に合った道具を選ぶとよいでしょう。

このお悩みの監修者

野田勇人

特定非営利活動法人れんこん研究会 理事長

私たちNPO法人は、レンコンづくりにあたって直面する様々な問題を解決するためのお手伝いと、レンコンについての幅広い知識を、生産者や一般の方たちに知っていただくことを目的とする団体です。

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