レモンの収穫時期はいつ頃になりますか？

YUIME Japan編集部 / 2023.09.22

生産方法

#レモン #果樹、果実的野菜 #観光農園 #収穫

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レモン栽培を考えている農家です。最近、周りで国産レモンの栽培に興味を持つ農家が増えています。

レモンは輸入品が多く、暖かい地域での栽培が多いと聞きますが、うちの地域でも栽培できるのか、みんな情報収集をしているみたいです。

うちでもやってみようかと検討しているのですが、まだ踏み出せずにいます。

また、栽培できたとして気になっているのが、収穫時期です。

うちでも野菜や果樹などほかの作物も育てているので、繁忙期が被らないようにしたいです。

そこで、レモンの収穫時期はいつなのか詳しく知りたいです。

前田隆昭

南九州大学　環境園芸学部　環境園芸学科　教授

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レモンは9月頃から収穫できる！収獲目安は大きさや色で判断しよう

レモンの収穫時期

レモンの収穫時期は9月～2月頃

レモンは一般的に四季咲きで年中開花します。開花後約半年で収穫期を迎えるため、3月下旬頃から開花し始めた果実は9月頃収穫期を迎えます。

しかし、その時期はまだきれいな黄色に着色していないことが多いため、「グリーンレモン」として出荷されることもあります。

多くの花は、春から花を咲かせ着果し、秋から冬にかけてが収穫時期となります。。

そのため、一部をグリーンレモンとして収獲し、その後に黄色のレモンとして収獲するなど、2段階で収獲することもできます。

栽培方法での違い

レモンは露地栽培やハウスを使った施設栽培で育てるのが一般的です。

露地栽培でのレモンの収穫時期は9月頃からですが、ハウス栽培では収獲時期を調整することができます。

ハウス内の温度を加温することで収穫時期を6月に早めたり、寒い地域では年明け以降に収獲することも可能です。

栽培する時期についてはこちらもご覧ください
「レモンの栽培時期について知りたい」

レモンを収穫する目安

直径・大きさ

レモンを収獲する目安は、品種による差はありますが、果実の直径が6センチ前後まで育ったら収獲するのがおすすめです。

収穫果実の目印として、例えば、規格のリング（6cm幅）を作成したり、自分の手で6cm前後の基準を決めて収穫するのが良いでしょう。

色

レモンは全体に黄色がまわっているかどうかも、収獲時期を判断する目安のひとつです。

また、レモンは中から熟していくので、緑のままのグリーンレモンとして収穫しても問題ありません。グリーンレモンは黄色の時に比べて香りが強く感じられ、酸味が強いのが特徴です。

しかし、きれいな黄色い果実と比較すると、果汁がやや少ない傾向があります。

果皮の変化

レモンの果皮で見極める方法もあります。一般的に、ボコボコした皮がツルツルとなめらかになったら収獲適期です。

色や大きさで判断に迷う場合は、果皮の変化に注目してみましょう。

ただし、黄色くなった果実の収穫時期を遅らせるほど、レモンの果皮は厚くなるので、注意してください。

レモンの収穫時期におけるポイント

寒さに注意

レモンは寒さに弱い果物なので、露地栽培で、果実を越冬させることは難しいです。

レモンの実が霜にあたったり、凍結してしまうと果肉がスカスカになって、果汁がほとんどなくなってしまうこともあります。そのため、寒さが厳しくなる前に、早めの収穫を心がけましょう。

過熟すると酸味が飛んでしまう

レモンは黄色く熟したまま収穫せずに育てていると、酸味が徐々に少なくなっていきます。さらに、果汁が少なくなり食味が落ちてしまうことも。

収獲の目安を参考にして、品質が落ちる前に収獲しましょう。

収獲後に黄色くできる

青いままのグリーンレモンは、収穫した後に置いておくと実が黄色になります。

青いままのレモンは、グリーンレモンとしても活用できますし、徐々に実の色を黄色くさせてベストな状態でレモンを出荷することもできます。

ただし、収穫後日数が経ちすぎると酸味が少なくなったり、果汁が少なくなってしまったりするので注意が必要です。

レモンの収穫時期を見極めて適期収獲を目指そう

レモンは9月頃からグリーンレモンとして収穫が始まります。

また、ハウスを使った施設栽培では収獲時期を早めたり、寒冷地で栽培することで収獲時期を遅くさせたりすることが可能です。

グリーンレモンを収穫後に黄色くさせることもできるため、収獲のタイミングを工夫しながら、出荷しやすい時期に収獲を行いましょう。

レモンの収獲時期について知識を深め、レモン栽培を新たに検討してみてはいかがでしょうか。

その他、レモンの栽培方法についてはこちらをご覧ください
「レモンの栽培方法について教えてほしい」
「レモンを苗から栽培する方法について知りたい」

このお悩みの監修者

前田隆昭

南九州大学　環境園芸学部　環境園芸学科　教授

琉球大学農学部を卒業後、和歌山県庁に入庁して農業改良普及所の技師や、果樹試験場の研究員などを歴任し、2009年退職。同年、農業生産法人「有限会社神内ファーム21」に入社し、南方系果樹の研究を経て、2015年から南九州大学環境園芸部果樹園芸学研究室の講師に。2021年同大学・短期大学の学長に。2022年5月、学長退任後も教授として引き続き学生を指導する。

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