漁業の6次産業化に取り組みたいと思っています。
私たちの地域では夏場に船引き網で小イワシを獲りますが、イワシといったらオイルサーディンの人気があり、私もオリーブオイルにローリエやタイム、ニンニク、粉コショーなどを混ぜて漬け込んでいます。
ハーブは近くにある小さな畑を使って自前で育てています。
イワシ以外にも網にかかる雑魚も多いので、そうした魚も使ってオイル漬けの惣菜を開発して直売所に出そうかとも思っています。
材料としてハーブも畑でいろいろな種類を育てて使うつもりです。
魚に合うハーブでおすすめのもの、またおすすめのハーブの組み合わせはありますか?
また、オリーブオイル以外にも「カメリナオイル」や「エゴマオイル」などが話題になっているので、オイルもいろいろと試してみたいと思います。おすすめのオイルも紹介いただけるとありがたいです。
(広島県・池田涼子さん/仮名・50代)
吉江由美子
東洋大学 食環境科学部食環境科学科 教授
ハーブやオイルはいま試されているもので充分!工夫次第で物珍しい商品もつくれます
材料となる雑魚は、ちりめんじゃこのようなサイズから10センチ程度のものまでいろいろかと思いますが、大きさによって加工の仕方が多少変わってきます。
前処理して頭や内臓を落とさなくてはならないサイズでしたら、塩をして焼いたもの、または干したり燻製にしたりして水分を落としたものをオイル漬けにするのが通常です。
まず魚に合うハーブということですが、にんにくやショウガ、唐辛子などはすでに試されていることと思いますので、とくに「魚に合うハーブ」というのは、今試されている範囲で充分かと思います。
それよりも、調理学の先生から聞いたところ、安価なサラダ油にカレー粉(ガラムマサラなど)を入れたほうが、風味が変わって物珍しさがでるのではないかという提案をいただきました。
また、もっと物珍しさや独自性を追求するのであれば「食べるラー油」と「XO醤」の中間のようなものを作ってみるのも良さそうです。
具体的には、雑魚の内臓と頭を除去した身を刻んで塩をしたもの(好みで唐辛子やにんにく、ショウガなどで濃い味付けにする)を炒めて、これをごま油に浸せば、「食べる調味料」になります。
おすすめのオイルですが、エゴマオイルや椿油などの高級油の使用はコストがかかります。しかも、油代が倍かかっても、それに見合うように倍に美味しくはなりません。
どちらにしても新顔のハーブはなく、コスト面からみて効率のいい油もありませんので、通常のサラダ油を工夫して使うことをおすすめします。