漁協に勤務している30代です。
小さな漁村ですが、都心から足を運んでくださるお客さんは少なくありません。
皆さん、新鮮な魚介類や地魚などの「食」を楽しみにしているようです。
考えてみると、海に囲まれた日本では、刺身や煮魚、焼き魚など、魚の調理方法は意外とどこも似たり寄ったりですね。
干物や練り物などの加工品も港ごとにいろいろありますが、そこまで大差ないですし。
地域や季節によって獲れる魚も違い、独特の調理法や食べ方で人気の魚料理もありますが、おいしいものがあふれるこの時代、お客さんに飽きられず、長く選んでもらう工夫が必要だと感じています。
そこで、郷土色を出しつつも、新たな形で魚介料理や加工品を開発できないものでしょうか?
地元の人間だけでは アイディアに限界があるので、有名なシェフや料理研究家などに協力を依頼するにはどうすればいいでしょうか?
(静岡県・浜名武彦さん/仮名・36歳)
長崎一生
さかなの会代表
直接依頼する、相談する、情報発信をするの3つの方法があります
まず、「アイディア出し」を料理研究家などの専門家に依頼する方法を整理しましょう。「直接本人にアクセスする」「本人にアクセスできる機関や人に相談する」「情報を発信して、連絡を待つ」この3パターンに絞られます。
ひとつめは、各種メディアやネット検索、人づてに良さそうな方を見つけるところから始まります。
あえて「斬新な人」を望むのであれば、むしろ魚とは無縁の分野(例えば、海外料理の専門家、調味料メーカー、野菜ソムリエなど)を探すのも一案です。「ココナラ」などの、サービスを利用して探してみるのが有効です。
目ぼしい人が見つかれば、直接メールなどで連絡するのも良いですが、例えば、もしその方がイベント(今はオンラインも多いです)を開催していたら、まず参加し、それをきっかけに話を持ちかけるとスムーズでしょう。
ふたつめは、例えば「日本フードコーディネーター協会」や、各種料理人が集う協会などへの問い合わせが挙げられます。こうした機関に相談する場合は、話しを聞いた担当者が内容に適した人とつなげてくれると思います。
また、料理研究家さんなどとコネを持つ方もいらっしゃいます。身近でそのような方がいれば、まずはその方に相談するのも良いでしょう。
みっつめは、「こういった思いでご当地グルメを作りたいのですが、どなたかご協力いただけませんか」といった投稿を、SNSで発信する方法が手軽です。
そのほか、アイディア出しの集会「アイディアソン(アイディア+マラソンの造語。特定のテーマについてチームでアイデアを出し合い、問題解決を図る)」を開催するのも良いでしょう。
私自身も商品開発やそのコーディネートをしていますが、出会いは「ご縁」によるところもあります。良い方と出会えることを願っています。