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ユリを直売所やインターネットで販売したいのですが、ノウハウを教えてください

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ユリを直売所やインターネットで販売したいのですが、ノウハウを教えてください

岩手県でユリを中心に、ビニールハウスで複数種類の花を育てています。

これまでは作ったもののうち85%を市場に出荷し、残る15%を農園に併設している直売所や道の駅などで直販していました。

ユリの持つゴージャスなイメージもあって、これまでは関東圏のホテルや高級飲食店、イベント会場などで飾り花としてうちの花がよく使われていました。

ところが、コロナ禍の影響で、こういった業態の需要がガクッと落ち込み、出荷量が減少しています。

この機会に、一般の消費者向けの販売を強化したいと考えています。直売所やインターネットで販売数を上げるノウハウを教えてもらえないでしょうか?
(岩手県・木島さん/仮名・35歳)

湯浅美幸

リリーズハウス湯浅花園

ユリを買ってもらうために重要なのは、お客様との接点を増やすことです

「リリーズハウス湯浅花園」は、ユリ農家が手掛けるユリ専門のお花屋さんです。数年前からはインターネットショップでも季節のユリの販売を始めました。

私の母の代から50年にわたって、ユリを専門に生産しており、市場に出回る当園の百合は都内近郊ということもあって、決して早く収穫することなく、ギリギリまでハウスで育てて鮮度の良い状態でご提供しております。

市場出荷をメインとして、20年ほど前にこの直売所をオープンしました。

季節によっては市場から仕入れる品種もありますが、売り場には常時、7から10種ほどのユリが並んでいます。通常のお花屋さんよりもバラエティーに富んだユリの花が揃っていることが、当店の一番の特徴であると思います。

ユリの花は、自宅用にはスカシユリなどの比較的安価で購入できるものを、冠婚葬祭や贈答用には価格が高めでゴージャスな印象のオリエンタルリリー(カサブランカなど)をと、求められる内容が二極化しています。

相談者さんは「コロナ禍で高級飲食店やホテルの飾り花需要が減った」というマイナス面にとらわれてしまっているようですが、実はリモートワークや外出自粛によって自宅における花の需要が増えたという良い面もあり、当園では、必ずしも花自体の需要が減ったわけではないと感じています。

今後は配達も対応していき、ブーケのサブスクリプション(定額料金を支払って継続購入するサービス)などもやれればいいなと考えています。

ユリの花を消費者に買ってもらうためにもっとも重要なのは、お客様との接点を増やすことです。

当園ではもともと、ポイントカードを作ってポイントがたまるとスカシユリのプレゼントなどをしていたのですが、2年ほど前からはLINEの公式ページを作ってLINE上でもポイントがたまるようにしました。

ここでこまめに情報を発信することもできますし、LINEは友達登録してくれた人たちに一斉にクーポンやメッセージを送信する機能がありますので、とても便利なので活用してはいかがでしょうか。

また、地域で配布される広告媒体に広告を出したり、JAの広報誌に取材協力したり、自治体主催のマルシェに出店したりと、積極的に色々な機会を作って直売所のPRをしています。

母の代から地道に地域のお客様へのPR活動をやってきたおかげで、皆さんにだいぶ認知されるようになってきていると思います。
PRにかんしては、直売所・ネット通販を問わず、買っていただいた商品と一緒にショップカードをつけることもとても有効だと思います。

SNSもいくつかアカウントを運用していて、例えばインスタグラムでは、「今はこんなユリの花がオススメですよ」、「珍しいユリの花がお目見えしました」といったユリの情報だけでなく、営業時間の変更やハウス内のユリの栽培状況の報告ほしたり、「JAの広報誌に取材されました」といった園の最新情報をこまめに投稿したりもしています。

密に情報を発信することで、直売所に直接足を運べる人だけでなく、インターネットを介して遠方の人にも当園のことを知ってもらい、ファンになってもらって、拡販することができています。

もちろん、自分の店がどんな特徴があるのかをしっかりと把握して、それを的確に既存のお客様や見込み客の皆さんにPRしていくことがとても重要です。

うちの直売所にはPOPはありません。でも訪れてくださった人に、会話のなかで、そのユリの特徴や良さを丁寧にお話しするようにしています。自身がお店の営業部長であるようなイメージですね。

ユリの種類や特徴を説明するだけでなく、「こんなシーンにはこの品種がオススメですよ」といった、ミニ知識をお伝えすると、当園をより身近に感じていただくことができますし、話の中で気づきがあると今度はお客様が身の回りの人たちに当園をPRしてくれたりしますから、だんだんと口コミでお客様が増えていくはずです。

コロナ禍といっても、こうした日々のPR活動によってお客さまの足が途絶えることはありませんでした。

ちなみに当園では、オーダー対応のみになりますが、ユリを中心に、違う花も組み合わせたフラワーアレンジメントも扱っていて、それも他店にはない強みになっています。

ひとつの販路が芳しくなくても、別に必ずお客さまはいます。ピンチが訪れたときにも、既成概念にとらわれずに色々なことを実行していけば、きっとチャンスに変えることができるはずです。

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