我が家では私と60代の夫で、花卉と野菜の施設栽培を30年近く営んでいます。
最近、スマートフォンに変えたこともあり、栽培日記も兼ねて、育てている花の写真を撮り始めました。
せっかくなので、他県の花卉農家さんや、花の栽培に興味がある方との接点を作りたいとも思い、ブログやInstagram(インスタグラム)なども始めていきたいと思っています。
ただ、他の農家さんの写真と、自分が撮った写真を比べると、私の写真はあまり見栄えがよくありません。
できれば今あるスマートフォン(使っているのはiPhoneSE2という機種です)を使って、もっと見栄えがする花の写真を撮りたいと思っています。
そきれいに撮影する方法を教えていただけないでしょうか?
(愛知県・林真知子さん/仮名・60代)
村瀬雄太
ファームコネクト
花卉の撮影はある程度の画質を持つカメラを使い、構図を工夫して撮りましょう
良い写真(インスタグラムで映える写真)を撮影するには、「バラそのものをキレイに撮る」「構図でオシャレに見せる」の2つの方法があり、それぞれ必要なスキルが異なります。
「バラそのものをキレイに撮る」には、ある程度画質のいいカメラを使い、それを使いこなすスキルが必要です。
画質の良いカメラについては、iPhoneがあれば十分です。
例えば、iPhone 7は1,200万画素あるので、特別にカメラを用意する必要はありません。
撮影する時に使うアプリは「StageCameraHD」という無料アプリがおすすめです。
4032×3024pxという高解像度に対応しており、連写機能がついています。
初心者でも使いやすいので、ぜひ試してみてください。
「バラをオシャレに見せる」は、被写体(バラ)を「手に持ってみる」「小道具を使う」「複数のバラを並べてみる」といった「構図を考える(工夫する)」スキルが必要です。
このスキルはインプットする量に比例するので、花だけに限らず、果物や雑貨など、さまざまなものがどのような構図で撮影されているか勉強してみてください。
バラの構図に関して例を挙げると、室内で色とりどりのお花を撮る場合は、白をベースにして撮影することをおすすめします。
背景がカラフルだと背景に目がいってしまい、お花のイメージを損なわせてしまいます。
一番焦点に合わせたいものを中心に配置を考えていくことがベストです。
このほか撮影テクニックは「1、屋外での撮影は、晴れの日に行う」「2、ポートレート機能を使う」の2点です。
「1、屋外での撮影は、晴れの日に行う」は基本的なことですが、効果が絶大なのでご紹介します。
曇りの日はコントラストや彩度が低くなり、全体的に薄暗く、物体を照らすため明暗差が少なくなってしまいます。
色の対比が不鮮明でいまいちパッとしないイメージになってしまいます。
また、地上に届く光の量が少なくなります。写真とは光を記録させるものなので、光の量が少ないと必然的にキレイな写真を撮るのが難しくなります。
晴れているだけでカメラの設定をいじらずにきれいな写真を撮影することができるので、特に最初のうちは晴れている日に撮影することを心がけましょう
「2、ポートレート機能を使う」に関しては、iPhoneに搭載されている(※iPhone7には搭載されていないので「Focos」というアプリがおすすめです)ポートレート機能を使うことです。
ポートレートとは背景をぼかす機能のことです。プロが撮影した写真は「主役」がはっきりしています。
構図や陰影の使い方、さまざまなテクニックがありますが、一番わかりやすいのは「どこにピントが合っているのか」です。
被写体がくっきり、まわりはボヤーっとしていると、自然とピントの合っている部分に目がいきます。このような写真は、玄人っぽく見えます。
主役にピントを合わせることで「なんとなくプロっぽい」写真の撮影が可能です。
ポートレートは特別なスキルなしで映える写真が撮れる魔法のツールなので、積極的に活用していきましょう!
光量の差とピントのボケの差がわかる写真を載せておきますので、こういったスキルを使って、オシャレなバラを撮影してみてください。