両親が営む養鶏場を継ぐために、東京の会社を辞めてUターンし、就農しました。
せっかく後を継いだので、何か新しいことをして話題性を集め、売り上げを伸ばしたいと思っています。
いま考えているのは、卵の自動販売機の設置です。
養鶏場が高速道路から遠くないこともあり、うまく告知できればふらっと寄って買ってくれる人も意外と多いのではと考えてます。
しかし、コストや手間がどれくらいかかるのかわかりません。卵を自販機で売る際に気を付けるべきことがありましたら、教えてください。
(広島県・実方時雄さん/仮名・30代)
高木伸一
たまご博物館 館長
自販機のスペース以外に車の駐車スペースも確保し、自販機を目立たせましょう
近年、養鶏場直営の販売所や自販機が増えてきました。24時間販売もできますし、人件費を抑えることができることから導入が進んでいったようです。
自販機スペースと駐車スペースがあれば、立派な無人店舗として活用できます。
卵の自販機の導入にあたって、検討すべき点や注意すべき点について紹介します。
まずは先にも書きましたとおり、自販機のスペース以外に、車の駐車スペースの確保が必要です。
できれば、顧客が重なったときや、商品の補充などで養鶏場の車が止められるように少なくとも2台を止められる広さがあればいいですね。
目立つ場所としては、角地がベスト。また、自販機として目立つ色であることも大切です。
既存のたまご自販機では、雨や日差し除けのための黄色のテントを設置しているところが多いです。
旗や看板による客寄せも重要です。できれば、お客様の車を誘導できるように、複数箇所に立てることができればいいですね。
自販機には電源が必要ですから、多くの養鶏場では、養鶏場の施設または自宅に近い場所に設置しています。
自販機自体に関する注意点を以下に示します。
・温度管理(特に夏季)が重要(日差し除けテントとクーラー設備が必要)
・商品の補充タイミングがわかるよう、確認しやすい(近い)設置場所
・自販機内の商品がよく見えること(自販機の商品窓が大きいもの)
・防犯対策(防犯カメラの設置など)
・夜間照明付きであれば、夜間販売(24時間販売)が可能
最初は、採算に合うかどうかの見極めのために、自販機をリース契約するという選択肢もあります。
以上、ご参考になれば幸いです。