千葉で野菜を育てている50歳の兼業農家です。
これまでは、ネギやかぶなど、一般的な野菜を育てていましたが、今年は水ナス、コールラビ、ビーツなど、珍しい野菜の栽培にも挑戦してみました。
初めは自分の家庭で食べようと思っていたのですが、実験的にネットで販売してみたところ、若い年代のお客さんから注文が殺到。
新型コロナの影響でおうち時間が増えたので、料理をする若い方も増加したようです。SNSへ料理の写真を投稿するのに、珍しい野菜だと人気ができるので、需要が高まっているのではないかと考えています。
そこで、一般的な野菜の栽培も継続しながら、若い年代向けに、珍しい野菜の栽培も積極的に進めていきたいと考えています。今後「バズる」野菜は何だと思いますか?
(千葉県・佐藤さん/仮名・50歳)
鈴木光一
鈴木農場・伊東種苗店
色がきれいで栄養価も高いヨーロッパ野菜に注目!
「トキタ種苗」という種苗メーカーさんが、質問者さんが栽培していられるような、ヨーロッパ野菜(海外で栽培されている野菜を輸入したもの。日本向けに品種改良されている)の品種を販売しています。
ヨーロッパ野菜は、これから間違いなくブームになります。イタリア紫丸なすの「メランツァーネ・ビステッカスペリオーレ」、リーフチコリの「カタローニャ」など、トキタさんが販売している種苗を参考にすれば、質問者さんが狙っている層には間違いなく刺さるでしょう。
特に、ほうれん草と同じ仲間である「ビーツ」は、一般にも普及してきました。付け合わせとして料理にきれいな色合いを添えるだけでなく、非常に栄養価も高く、調理方法も広がってきています。
ほかには「ケール」にも注目しています。中でも生食で食べられるサラダケールの品種が出てきました。若い人は健康への意識が高いですよね。青汁の原料のイメージが強いかもしれませんが、生食にできるものが売れています。素揚げしても、鍋に入れても緑色がきれいに映えるのでおすすめです。
しかも、ケールは費用対効果が抜群。時期にもよりますが、ひとつの株から葉が5〜60枚は採れます。真夏以外の季節は、多く収穫できます。それが100g約150円で売れるのだから、コストパフォーマンスは抜群です。
そのほか、キク科の「トレビス」、カリフラワーの一種である「カリフローレ」「ロマネスコ」、茎まで甘いブロッコリー「ブロフローレ」、サラダやピクルスに最適な根菜「バルバビエートラ」などにも注目しています。
どれも色がきれいで、生食でも食べられて、栄養価が高い。詰め合わせのギフトとしても、今後来ると思っています。