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台湾やベトナムなどへりんごを輸出する方法と検疫のルールが知りたい

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台湾やベトナムなどへりんごを輸出する方法と検疫のルールが知りたい

群馬県で、りんご農家をしている果樹農家です。収穫シーズンになると市場へ出荷はせずに、農園内とお得意さんだけに販売しています。

日本の食料自給率の低さはテレビなどでも取り上げられていますが、食品の多くが海外からの輸入に頼っているという現状は、一農家として歯がゆい思いです。

その一方、日本の果物は海外でも人気で、台湾やベトナムなどへの輸出が盛んと聞きました。

特に、いちごやぶどうなどの高級な果物は、アジア各国などで人気があるそうですね。中でもりんごは、輸出量がダントツの一位だと知りました。

国内ではりんごの消費量が伸び悩む一方なので、りんご生産者として希望が湧いてきます。

私は零細農家ですが、自慢のりんごを輸出して世界進出にチャレンジしたいという気持ちが大きくなっています。

まずはどうすれば輸出を目指せるのかを知りたいので、検疫についてと、日本にいながらバイヤーと商談ができるサービスを教えてください。
(群馬県・下平さん/仮名・65歳)

藤野直人

株式会社クロスエイジ 代表取締役

まず5W1Hを明確にしましょう。加工品の輸出は将来性があります

「5W1H」で考えましょう。1つめのWは「Why=なぜ」で、なぜ取り組むのかを明確に。2つめのWは「What=何を」で、質問者様の場合はりんごです。ちなみに現在は、青果より加工品の方に将来性を感じます。3つめのWは「Where=どこで」で場所。台湾なのかベトナムなのか、ターゲットを絞ります。4つめのWは「Who=誰が」で生産者自身が行うのか出荷団体かを決め、「When=いつ」は出荷時期を決めます。

これらを整理したうえで、Hは「How to(どのように)」を考えますが、個人では難しいかもしれません。ロットをそろえる、価格で値ごろ(適当な価格)感を出す、出荷方法を予定するなどの必要があり、輸出専門業者などに敵いません。

そこで、オリジナリティーが出せて賞味期限が長い「加工品」「半加工品(一次加工)」の商品開発をおすすめします。そのうえで、大手の流通業者、スーパーなどにアプローチするとよいでしょう。

求められるものを調査し、味やラベル、海外で売るための表示などにも対応しなければなりません。まずは、JETRO(日本貿易振興機構)や日本政策金融公庫、自治体の窓口などに相談することが第一歩となりそうです。海外との商談はオンラインが主流となってくるでしょう。

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仲野真人

株式会社食農夢創 代表取締役

ターゲットの国を定め、商社経由での輸出やJETRO・日本政策金融公庫に相談を

確かに食料自給率を考えると「輸出よりも国内消費を!」と思ってしまいますよね。でも世界から安い農産物が輸入されている国内より、経済発展が進んでいるアジアに向けて輸出をした方がチャンスもあると思います。もちろん品目によりますが、その中でも日本のりんごはチャンスだと思います。

ただし、ご自身で輸出するとなると、大変なことだらけです。国内流通(産地から空港・港)、通関、外国の流通(空港・港から店舗)までを考え、言語や時差、習慣の違いなどに配慮した現地とのやり取りをしなければなりません。

そのため、まずは商社経由で輸出することがおすすめです。しかし、やみくもに輸出したいという思いだけでは進まないので、「どの国に輸出してみたいか?」など、いくつかターゲットにする国をイメージしておくと、スムーズかもしれません。

また、輸出に向けた支援については国や都道府県をはじめ、JETRO日本政策金融公庫も支援をしているので、まずは相談してみるのが一番だと思います。

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