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サビ果のリンゴだけど糖度が高いので上手に販売したい。どうすればいい?

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サビ果のリンゴだけど糖度が高いので上手に販売したい。どうすればいい?

リンゴを栽培していますが、毎年春の時期には遅霜の被害(凍霜害)を受けてしまいます。

標高が高い地域で栽培しているので、霜の被害を完全に防ぐことは難しいのですが、収穫したサビ果を糖度計で測ってみると、甘味が通常のリンゴよりも強くなっています。

ほうれん草やにんじんなども、寒さに当たったり、雪を被ったりすることで糖度が上がるという話を聞きます。

リンゴも霜に当たることで、果実の糖度が上がるのかもしれません。

しかしながら、サビ果は市場や直売所でも叩き売り状態になってしまいます。もう少し上手に販売する方法はないものでしょうか。
(長野県・若林美嘉さん/仮名・50代)

仲野真人

株式会社食農夢創 代表取締役

さび果のリンゴを販売するなら、加工品としての活用など手間をかけてみては

昨今は気候の変動が激しく、リンゴをはじめとした果樹の遅霜の被害が増えてしまっていますよね。

生産者の皆さんにとっては1年に1度しか収穫できないので、収量や収入にも大打撃になってしまいます。さび果のリンゴの利活用は、そうした意味でも喫緊の課題ですよね。

一般的に多いのが「訳あり品」として安く販売するケースだと思います。しかし、これはオススメではありません。

確かに消費者側からすれば、「安く買える上に生産者も応援できる!」ということで、購入してくれる方も多いでしょう。

しかし、結局は既存の秀逸品の価格を下げてしまうリスクもあるのです。

逆に秀逸品を高く(定価で)買ってもらうためにも、「訳あり品」での販売は止めた方がよいと考えています。

では、どうすればよいのか?

1つは加工品としての活用かと思います。自分で加工して商品化できればよいのですが、実際問題として自分で加工するのは大変だと思います。

そのため、一緒に加工してくれる事業者を探すことをお勧めします。まずは地域の菓子屋さんや飲食店さんなどに向けて協力を募るのがよいと思います。

しかし、ただ卸すだけになってしまうと、これまた安く売るだけになってしまいます。そこで、一緒にメニューを開発することなどができれば理想的です。
 
また、加工向けに販売するとしても、冷凍して販売時期をずらすというのも手です。リンゴのない時期に加工してもらえるように、さび果のリンゴを冷凍保存しておくのです。

その際に痛んでいる部分などは取り除いたりする手間がかかるかもしれませんが、高く売るためには手間を惜しんではいけません。

自分で冷凍施設を持っていなくても、近隣の生産者や近所の加工業者が持っていれば、借りられる可能性もあります。

「青果」で売るという選択肢だけでは販路が限られてしまいますが、以上のように、ひと手間でもよいので、加工することによって選択肢が広がります。

自分の収入にも直結することなので、どんな選択肢があるのか、また事業者側のニーズは何なのかなど、まずは関係先に聞いてみることが大事だと思います。

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