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サツマイモ栽培時に土寄せをする意味を知りたい

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サツマイモ栽培時に土寄せをする意味を知りたい

新規就農者ですが、遠縁の農家さんから土地を借りることができたので、サツマイモを栽培しようと考えています。

サツマイモの土づくりや栽培方法を調べていますが、栽培時には「土寄せ」という作業が必要だと知りました。

借りた畑の周りには、知り合いが誰もいないので、土寄せの方法を教えてもらうことはできません。

土寄せとは具体的にどのような作業なのか、またどのような目的で行うのか、詳しく教えてほしいです。

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

土寄せは、畝や畝間に発生した雑草の除去や雨で流れた土を畝の上に戻すための作業です

サツマイモ栽培時に行う土寄せとは?


土寄せとは、サツマイモの苗が少し育った頃に、畝間の土を削って畝の上に土を戻す作業です。

サツマイモ栽培では、植え付けから1ヶ月間経て、つるが伸び始めたころに、除草を兼ねて中耕と培土という作業を行います。

中耕(畑の表面にある土を浅く耕すことで雑草を取り除く作業)をした後、土を畝の上に被せる土寄せを行います。

土寄せは、裸地栽培のみで行われる作業で、マルチを被せて栽培する方法では行われません。

なお、土寄せは中耕と同時に行われることが一般的です。


土寄せをする理由


サツマイモで土寄せをするのは、主に以下のような理由があると言われています。

・雨や風で畝から流れ落ちた土を戻し、畝を高くする
・小さな雑草に土をかぶせることで雑草を防除する


土壌の排水を良くする


土寄せは、畝が高く大きくなることで畦への養分の補給や土壌の排水を良くするのに効果的だと言われています。

地表に露出したイモをカバーすることで皮の変色やネズミの食害を減らす効果が期待できます。


土寄せを行う手順


土寄せを行う手順は、次の通りです。

1、植付後、1ヶ月経ってつるが伸び始めた畝の周りの雑草を取り除く目的で、土を軽く耕す中耕を行う
2、畝間に落ちた土を畝の上に寄せる(土寄せ)

※梅雨の中休み頃にもう一度中耕と培土を行うと良いです


土寄せ時の注意点


土寄せを行う前後では、次のポイントに注意しておかなければいけません。

・土が過度に乾燥しないである程度湿っていた方が土を畦に戻しやすい
・培土後にすぐ大雨が降ると土が流れてしまうので注意する。そうすると雑草が生き返る


よって培土する前後には、天気予報を十分に確認することが重要です。

栽培方法についてはこちらをご覧ください
サツマイモを栽培したい!生産方法や注意点を教えてください

このお悩みの監修者

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。

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