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サツマイモ栽培の畝間について悩んでいます。どのくらいの幅にすべき?

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サツマイモ栽培の畝間について悩んでいます。どのくらいの幅にすべき?

サツマイモ栽培に興味を持っている農家です。

最近、焼き芋やスイーツなどでサツマイモが世間に注目されているのを知り、需要が高まっているのではないかと思います。

私もこれまではさまざまな野菜を栽培してきましたが、次はサツマイモを育てようかなと思いました。

しかし、これまで根菜は育てたことがなく、栽培方法をちゃんと理解しているわけではありません。

初歩的なことですが、畝間はどのくらいの幅にすれば作業効率がよいのでしょうか?

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

サツマイモ栽培では収量と作業性を考慮して畝間を決めましょう

サツマイモ栽培での畝間


畝幅は90cm程度にする


サツマイモのマルチ栽培では、畝幅は90cm程度の1条植えが、収獲や除草などの作業性もよく、おすすめです。

畝幅とは、畝の中央から隣の畝の中央までの距離を指し、山と谷の部分を足したものです。

サツマイモを栽培する際、畝幅を90cmにする場合には、90cmの間隔で畝立機を走らせましょう。


サツマイモ栽培における畝立ての方法


サツマイモは過湿に弱いので、排水性を上げるため、畝を高めに作ります。

サツマイモは、湿害を受けると生育不良や腐敗の原因になることもあります。

そのため、通気性と排水性を良くする目的で畝の高さは25〜30cmが目安です。

また、畝立ての際に、畝の上部をなるべく平らにするよう心がけることも大切です。

畝の上部が平らである方が、サツマイモの生育ムラが出にくいので、必要があればレーキなどで土をならしておきましょう。


畝間を決める際の注意点


マルチ栽培での畝幅は、90cm程度にするのがおすすめですが、状況に合わせて畝幅を調整することも必要です。

無マルチでは85cmでも結構です。

収獲時のサツマイモの大きさや作業性など、経営体によって自分たちに合った方法で効率よくさつまいもを栽培していきましょう。

収獲時のサツマイモの大きさに合わせて株間を決める


株間はサツマイモの大きさを決める要素の一つです。

株間が広ければさつまいもが大きく、狭ければサツマイモが小さく育ちます。

そのため、サツマイモを大きくしたいのであれば株間を広くするなど、イモの大きさに合わせて株間を調整します。


畝間の幅は作業性を考慮して決める


サツマイモ栽培では、除草や防除など農作業をする際に畝間を通る必要があります。

畝間の幅を決める際には、ストレスなく通れるか、機械が通れる広さなのかなどを考慮して決定します。

通常は畝を作る時に自然に出来上がっていくものです。

作業がしやすいからといって畝間を広げすぎてはいけません。雑草が生えるスペースが広くなってしまいます。

畝の高さや角度についてはこちらをご覧ください
サツマイモを栽培していますが、畝は高さだけでなく角度や方向も注意すべきでしょうか?



サツマイモ栽培における畝幅や株間の広さの注意点を理解しよう


サツマイモの収量は栽培密度による影響を受けないものですが、畝幅や株間はさつまいもの大きさに多大な影響を与えます。

目指すべき大きさを決めて、畝幅や株間など栽培密度に影響する条件をよく検討しておくことが大切です。

サツマイモ栽培の畝幅について理解を深め、さつまいも栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

栽培方法についてはこちらをご覧ください
サツマイモを栽培したい!生産方法や注意点を教えてください

このお悩みの監修者

山川 理

山川アグリコンサルツ代表、農学博士

京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。

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