野菜を中心に栽培しつつ、サツマイモも栽培しています。
しかし、収穫量が少なくて困っていました。そんな時、先輩農家から「密植栽培なら収穫量があがるのでは?」と言われました。
サツマイモの密植栽培は可能なのでしょうか?
具体的な栽培方法や密植栽培にしたときのメリット、デメリットを教えてください。
野菜を中心に栽培しつつ、サツマイモも栽培しています。
しかし、収穫量が少なくて困っていました。そんな時、先輩農家から「密植栽培なら収穫量があがるのでは?」と言われました。
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山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
サツマイモの密植栽培はサイズダウンの原因になる
密植栽培とは?
密植栽培とは、作物の植え付け間隔を狭くした栽培方法です。
一定の畑の面積に対して多くの株を栽培し、収穫量の増加を目的としますが、倒伏や病害虫の発生が酷くなるなどのデメリットがあります。
密植栽培には「うねの間を狭くする方法」と「株間を狭くする方法」の2種類がありますが、一般的な農家に取り入れられているのは、株間を狭くする方法です。
米や小麦、トウモロコシ、芋類において植付時期が遅れた時、痩せ地で生育が悪い環境では密植栽培を導入することで収穫量の増大が達成される場合もあります。
サツマイモで密植栽培は可能?
サツマイモの収量は栽植密度による影響を受けません。
密ではイモが小さく、疎ではイモが大きくなるだけの話です。
消費者向けに小さいイモを多く収穫することや加工用に大きなイモを収穫するなど、どのように売っていくのかを考えた上で、ご自身で掘り下げる必要がありそうです。
また、サツマイモの密植栽培では短めの苗を使った垂直植えを行うことが有効です。
スペースが限られた圃場での栽培にはこちらの記事のような考え方もあります。
ぜひ参考にしながら具体的に今後どうされたいのか、考えてみてください。
一般的な栽培方法に関してはこちらをご覧ください
「サツマイモを栽培したい!生産方法や注意点を教えてください」
このお悩みの監修者
山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場では、サツマイモやイチゴの新品種を多数育成。1996年日本育種学会賞。1998年農林水産大臣賞。山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。『サツマイモの世界 世界のサツマイモ: 新たな食文化のはじまり』など著書多数。