サツマイモの空中栽培とはどんな栽培方法？メリットは？

サツマイモの空中栽培は支柱を立てる方法と袋を活用した方法があります

サツマイモの空中栽培の方法

空中栽培は作物のツルを地面に這わせるのではなく、支柱や棚などを使って空間に伸びるように栽培する方法です。

すいかやメロン、かぼちゃの栽培などで取り入れられていますが、サツマイモ栽培でも注目され始めています。

代表的な方法は、通常の栽培方法に支柱をプラスする方法です。

畝（うね）のまわりに支柱を立て、ツルを絡ませていきます。

この方法とはまったく反対に、イモの苗を土袋に植えて棚など近くに置いて育てる方法もあります。

支柱による立体的な空中栽培

サツマイモのツルは放っておくと、四方八方へと広がっていきます。最後は地面を覆い尽くすようになってしまうので、広い農地が必要です。

農地に限りがある方にとって、支柱による空中栽培は画期的ともいえる方法です。

やり方は単純です。

苗の近くに支柱を立て、さらに支柱に紐やネットなどを張り、そこにツルを誘導していくだけです。

肝心なことは、サツマイモは自ら支柱に巻き付いていく性質を持っていないので、人為的にツルを紐で支柱に固定していく必要があります。

できるだけツルを高い場所に誘引していくことで、省スペースでサツマイモを栽培できます。

ツルはどんどん伸びていくので、誘引する場所もどんどん高くなっていきます。

そのため、高作業ができるような脚立の設置場所をしっかりと確保しておくことが必要です。

また、サツマイモのツルは成長すると重くなります。

支柱は太め、紐もしっかりしたものを使った方がいいでしょう。

イモが付く根に光が当たると肥大しないので、保湿用の軽い培土を入れた黒いカバーで覆ってください。

袋を活用した空中栽培

サツマイモが少量の肥料で育ってくれる性質を利用した方法です。

土嚢あるいは肥料袋などに培土を入れて、苗を挿します。それを棚の上に置いたり、ランドリースタンドのような棚に吊り下げるだけです。

ツルは下に伸びて垂れていくので、それをうまくまとめて邪魔にならないように処理します。

最近ではソーラーパネルを備えたサツマイモ空中栽培設備「三角棚ソーラーシェアシステム」にも注目が集まっています。

太陽光を無駄なく利用できるので、省スペースだけではなく、従来よりもたくさんの収量が可能となったという報告もあります。