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ほうれん草栽培の発芽のポイントは?芽出し処理についても教えて

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ほうれん草栽培の発芽のポイントは?芽出し処理についても教えて

この冬から初めてほうれん草の栽培に挑戦します。

まだ自分の畑を持って3年で、生産する品目を増やしつつ、農地を広げています。

JAの担当者さんからほうれん草の栽培を勧められたので、試験的にやってみることにしました。

近所の農家さんからは「ほうれん草はきれいに発芽させるのがポイントだよ」とアドバイスをもらいましたが、、どのように発芽させるのが望ましいのでしょうか?

うまく発芽させる方法や、注意点があれば教えてください。

渡會那央

わたらい農場 代表

一斉発芽がほうれん草上作の基本。発芽処理が有効な場合も

ほうれん草をたくさん収穫するコツは「一斉発芽」


ほうれん草は種まきから収穫まで約1ヶ月という、栽培期間の短い作物です。

ほうれん草に限らず短期間栽培の葉物野菜は「できるだけ早く、なおかつ一斉に発芽させること」が上手く育てるコツの1つです。

硬い殻がある種で、品種によって発芽しやすさが異なる


ほうれん草の小さな種子は硬い殻に覆われており、そのまま畑にまくと上手く発芽しないことがあります。

発芽率を上げるのに有効なのは、一晩ほど種子を浸水させて殻を柔らかくする方法です。

この作業を「芽出し処理」、もしくは「催芽(さいが)処理」と呼びます。

一方で芽出し処理を行う必要がない種子を開発している種苗メーカーも現在は多いです。

品種を選ぶ際、種のパッケージに「芽出し処理不要」、「プライミング処理」などの表記があるかを確認してみましょう。


均等な間隔で種をまき、均質に育てるのがポイント


発芽を揃えるポイントは、均等な間隔で種をまき、均質に育てることです。

ほうれん草の種は「すじまき」をします。土の表面に直線状の「まき溝」を作って、溝の中へ1~2cm間隔で播種するのです。

まき溝はどの地点でも1cm程度の深さになるようにしてください。

場所によって浅かったり深かったりすると、発芽にバラつきが生じます。

まいた後には土寄せしますが、このときもできるだけ土の量や厚さが均一になるようにに気をつけましょう。

播種の作業についてはこちらもご覧ください
ほうれん草栽培の播種する時期はいつ頃?方法やコツも教えてほしい



播種後は土が乾かないようたっぷり水やりを


播種後の水やりの量や温度・湿度の管理も、ムラが出ないように均質にするのが重要です。

特に水やりは欠かせません。

種子の殻は吸水によって破れやすくなります。

また根がしっかり地中に伸びていくためにも、種まき後の土は深くまで常に湿らせた状態にしておきましょう。

水やりのポイントについてはこちらをご覧ください
ほうれん草の栽培で行う水やりのポイントは?

発芽のための温度管理についてはこちらをご覧ください
ほうれん草を上手く発芽させるための温度条件とは?



ほうれん草の芽出し処理の手順


最後に、ほうれん草の発芽をスムーズにする処理の手順について説明します。

芽出し処理が有効なケースと注意点


芽出し処理は、基本的には夏場に育てる品種で有効です。

秋まきでは特に必要ありません。

処理の効果は品種や栽培環境によっても異なります。

また注意点として、処理後の種が乾燥してしまったら、それ以降は生育しません。

したがって乾燥した土壌にまくのはNGです。

土壌にもあらかじめ水をしっかり含ませておきましょう。

雨が降った日の翌日にまくのも良いでしょう。

「プライミング処理や芽出し処理不要」の品種については、冷暗所に保管しておき、藩種後にしっかりと灌水を行うことで発芽しやすくなります。


発芽処理のやり方


コップ等の容器に水を入れ、その中に種を半日から1日程度、完全に浸します。

水を切ったら濡らしたキッチンペーパーに包んでポリ袋などに入れ、冷蔵庫内に2~3日置いておきましょう。

すべての種のうち一割ほどで根が殻を破って現れてきたらOKです。

十分に湿った土に、直接まいてください。

冷蔵庫保管している最中にも種が乾いてしまわないよう、乾燥には細心の注意を払ってください。

発芽しないときに考えられることはこちらをご覧ください
ほうれん草が発芽しないのはなぜ?上手に発芽させる管理方法は?

基本的な栽培方法や栽培特性についてはこちらをご覧ください
ほうれん草の栽培の大まかな流れと、うまく育てるコツや注意点を教えてください

このお悩みの監修者

渡會那央

わたらい農場 代表

長野県八ヶ岳のふもと標高1100mの高冷地 小海町で農業に携わり11年。3月〜11月まで、主にほうれん草を栽培・出荷し、そのかたわら花豆の栽培・出荷も行っています。 『人づくり、土づくり、ものづくり 耕福農業』を理念に、人が育つ環境づくり、野菜が育つ環境づくり=土づくり・堆肥づくりに注力し、エコファーマーの認証も取得し、安全安心でまごころ込めた野菜づくりを行っています。

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