舞茸を菌床栽培する際のメリット・デメリットを知りたい

YUIME Japan編集部 / 2023.09.12

生産方法

#きのこ類 #林業 #舞茸

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これまで野菜を育ててきましたが、昨年余ったハウスで舞茸を原木栽培してみたところ、良い食味の舞茸が栽培できて、本腰を入れてやってみようかと考えています。

昨年は原木を使って舞茸を栽培しましたが、営農目的でやるのであれば、菌床栽培の方が良いのではないかと、漠然と考えていました。

しかし、菌床栽培と原木栽培では何が異なるのかイマイチ理解していません。

菌床栽培は原木栽培に比べてどのようなメリットがあるのか。また、菌床舞茸の栽培時の注意点を教えてほしいです。

大賀祥治

九州大学名誉教授、中国吉林農業大学教授

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舞茸の菌床栽培では、清潔な部屋で温度調節をしながら培養・発生させます

舞茸の菌床栽培とは

菌床栽培とは、原木ではなく菌床を使って舞茸の発生を促す栽培方法を指します。菌床は広葉樹のオガクズと、フスマやビールかすなどの栄養体を混ぜ合わせて作ります。

できた菌床に舞茸の種菌を撒き、適切な温度で管理しながら栽培する方法です。

栽培時期やスケジュールについてはこちらをご覧ください
「舞茸栽培の原木栽培と菌床栽培それぞれ収穫までの時期や栽培スケジュールは？」

菌床栽培のメリット・デメリット

菌床栽培は原木栽培と異なるメリット・デメリットがあります。舞茸の菌床栽培を検討している方は、ぜひ下記を参考にしてみてください。

菌床栽培のメリット

舞茸を菌床栽培するメリットは以下の通りです。

・収穫までの期間が短い
・1年を通じて安定した収量が確保できる

菌床栽培は、原木栽培に比べて栽培期間が短いです。

自然で育てる原木栽培とは違い、専用の施設で空調管理をしながら栽培することで、種菌が菌床へ蔓延するスピードが速くなり、短い期間での発生が見込めます。

また、原木栽培では秋にしか舞茸が発生しませんが、温度管理をしながら栽培する菌床栽培では1年を通じて安定した収量が確保できます。

菌床栽培のデメリット

菌床栽培のデメリットは次のようなものがあります。

・専用の施設や設備の維持が必要
・温度管理に手間がかかる

菌床栽培では、自然ではなく栽培専用の施設が必要です。

そのため、初期投資や設備の維持費が発生してしまうといったデメリットがあります。

また、工程ごとに適した温度の部屋で管理をする必要があるので、狭い施設での栽培は困難です。

原木栽培に比べて温度管理の手間がかかり、栽培工程が多いことが菌床栽培のデメリットと言えるでしょう。