例年行っていた観光農園(イチゴ狩り)を、コロナの影響で中止しています。
お客さんの笑顔と「おいしかった!」の声を聞けないのは寂しいばかりでこちらも気落ちしています。
しかし、コロナ禍でも旅行会社が「オンラインツアー」という形で、自宅にいながら旅行した気分になれるツアーを開催していることを知りました。
もし、うちの農園でも開催できたらお客さんにも喜んでもらえるし、存在を覚えていてもらえるのでは…と思いまして。
そこで、観光農園のオンラインツアーに必要な要素やシナリオを知りたいです。
ただ農園を動画で撮影して案内するだけではいまひとつな気がするので、魅力を伝える+αの要素も教えてほしいです。
(千葉県・鈴木さん/仮名・50代)
鹿島由香
ノットワールド(ほむすびチーム)
お客さまをワクワクさせる、「人」といちごの情報を盛り込みましょう
オンラインツアーとは、ご自宅のインターネットからご参加いただける新しい観光の形です。オンライン上で現地の方々と交流したり、普段なかなか目にすることのない裏側や入ることのできない場所の観光などを体験したりすることができます。
また、参加者がオンラインツアーで現地に興味を持つことで将来的にリアルでも現地を訪れたりするなど、広がりは未知数です。
コロナ禍においては世界中で観光客が激減しており、それは「フルーツ狩り」を毎年企画、運営している観光農園さんも一緒です。事実、国内でも観光農園が独自に、または県と協働でオンラインツアーを企画する事例が増えています。
「いちご狩り」を体験できる観光農園のオンラインツアーで、動画にどんな内容を盛り込むとより魅力を伝えられるか」という質問については、いちごの美味しさや特徴はもちろん、その土地の「人」の魅力と、いちごにまつわるストーリーや想いを前面に出すことがポイントになると考えております。
具体的には「どんな人が、どんな想いで、いちごを育てて農園を運営しているか」といったことを伝えられると、より魅力的にアピールできるのではないでしょうか。
また、おいしいいちごの食べ方をレクチャーしたり、お客さまと質疑応答や、いちごを食べた感想を聞く時間を設けたりしても良いでしょう。
特におすすめなのが「バーチャルいちご狩り」体験です。その名のとおり、お客さまにはオンライン上でいちご狩りを疑似体験してもらいます。
開催前に参加者のご自宅にいちごを送付すると、オンラインツアー中はいちごを一緒に食べて頂きながら、いちごにまつわるストーリーを楽しんでいただけるかと思います。
またオンラインであれば、普段は遠方で現地を訪問しにくいお客さまでも参加していただくことができるので、知名度向上への寄与や、これまでとは違う新しいファン層を獲得できる可能性もあります。
単なる商品としての「いちご」ではなく、生産されている方の想いや苦労、工夫が詰まっていることを知って食べると、味わいが全く違ってきたり、より美味しく食べていただけます。
オンラインツアーに参加いただいた方からは、状況が落ち着いたらその土地にいって、生産者さんに会いにいきたい!と言われる方が多数いらっしゃいます。
また、オンラインならではの、普段は入れないような場所や裏側に、カメラだからこそ潜入できるといったコンテンツをつくるのも面白いと思います。
なお、弊社では、「オンラインツアーをつくりたいけど、何からやっていいかわからない」という方向けに、「ほむすび」のオンラインツアーをつくる際にも実際に使用しているワークシートを無料でプレゼントしています。
埋めるだけでオンラインツアーのストーリーが完成するので、最初の一歩を踏み出したい方におすすめです。