熊本県で野菜栽培をしている農家です。飼料用とうもろこしとサツマイモを3ヘクタールの圃場で栽培しています。
サツマイモ栽培に関して知りたいのですが、ウチの畑では主に「紅はるか」系統の作付を、5年前から行っています。
しかし、1年目に比べると、少しずつ反収(10アールあたりの収穫量)が落ちてきています。
サツマイモは連作した方が良いと思っていたのですが、連作できるかは品種によって異なるのでしょうか?
(熊本県・日村さん/仮名・50代)
熊本県で野菜栽培をしている農家です。飼料用とうもろこしとサツマイモを3ヘクタールの圃場で栽培しています。
サツマイモ栽培に関して知りたいのですが、ウチの畑では主に「紅はるか」系統の作付を、5年前から行っています。
しかし、1年目に比べると、少しずつ反収(10アールあたりの収穫量)が落ちてきています。
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山川 理
山川アグリコンサルツ代表、農学博士
サツマイモの固有種は連作に弱いが、最近の品種は連作が可能です
明治時代に埼玉県で見つかった「紅赤」や、1945年に開発された「高系14号」などの古い品種は、サツマイモネコブセンチュウに弱いため、単作では連作が難しいです。
そこで、冬の麦類などを入れた二毛作にすると連作障害が現れにくいので、昔の農家さんはずっと二毛作を行ってきました。
でも最近の品種改良では必ずネコブセンチュウに対する抵抗性の選抜(ネグサレセンチュウやネコブセンチュウについては汚染圃場を使って抵抗性を詳しくチェックし、選抜)を行っているので、弱い品種は見当たりません。
連作は可能です。私のところは、1種類だけを8年間同じ畑で連作していますが、何の問題もありません。
ただ排水不良の畑では軟腐病、紫紋羽病、基腐病などの土壌病害が発生し、連作できなくなることがあるので注意が必要です。
また連作による肥料バランスの乱れなども考えないといけませんが、普段から窒素が少なくカリ成分が多い化学肥料を使っていれば問題はありません。
私は米ヌカと木灰だけを使っています。コガネムシやモグラを防ぐため、基本的に堆肥は入れません。