広島県で米農家をしています。
収穫したお米をポン菓子にして販売をしているのですが、加工する際に使う機械が傷んできて、そろそろ取り替えなければと思っています。
道の駅や地元スーパーに出荷しているので、それなりに大型の機械を利用しています。
いま使っている加工機械のメーカに見積りを取ってみると、費用は150万くらいかかると言われました…。
農家が機械を導入する際に国の補助金制度が使えると聞きましたが、農産品を加工するための機械も対象になるのでしょうか?
営農指導員さんに聞いてみましたが「ちょっとよくわからないねぇ…」という答えしかもらえず。補助金が使えるのか、教えていただきたいです。
(広島県・佐々木さん/仮名・40代)
田中耕一
田中耕一税理士・中小企業診断士事務所
ポン菓子機の購入には補助金を活用してみてはいかがですか
ポン菓子機の購入であれば、私の知る限り「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」があります。
応募の締切は9次募集が令和4年2月8日になっています。
小規模事業者の補助率は2/3で、申請に採択されれば150万円の機械に対して100万円が補助されます。
ただし、単に「機械を買い替えたい」だけでは、まず採択されません。
ものづくり補助金で実際に採択されるのは、10の応募に対して、3~4が採択される厳しい世界です。
採択されている方の多くは、補助金の専門家(中小企業診断士など)のサポートを受けているのではないかと推察しています。
この厳しい前提をふまえた上で、制度を解説します。
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者(個人事業も含む)などが今後複数年にわたり直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)に対応するため、革新的サービス開発、試作品開発、生産プロセスの設備投資などを支援するものです。
ものづくり補助金には一般型とグローバル展開型がありますが、多くの企業は一般型となるでしょう。具体的には、次のいずれかの類型に当てはまる必要があります。
1、新商品(試作品)の開発
2、新たな生産方式の導入
3、新役務(サービス)開発
4、新たな提供方式の導入
また、申請には最低次の3つの書類が必要です。
1、事業計画書(具体的取組内容、将来の展望、数値目標等)
2、賃金引上げ計画の表明書(直近の最低賃金と給与支給総額を明記し、それを引き上げる計画に従業員が合意していることがわかる書面)
3、決算書等(直近2年間の貸借対照表、損益計算書等)
興味があるようでしたら「ものづくり補助金 農業」をインターネットで検索してみてください。なお、お住いの都道府県や市町村の補助金は、それぞれのWebサイトなどでご確認ください。