ネットで農産物と加工品をともに販売する場合、小規模事業者持続化補助金の対象になりますか？

YUIME Japan編集部 / 2021.12.24

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婿養子の夫と両親、パートさんの数人で、リンゴ農園とリンゴジャム、ドライフルーツなどを加工販売しています。

リンゴや加工品は農園の近くの直売所や道の駅でも売りに出していますが、あまり販売数が伸びません。

そこで、インターネットでショップを開設し、販売しようと考えています。

収穫期は贈答用セットや個人宅消費用に、形は不揃いだけけれど美味しいリンゴを販売し、それ以外の時期は加工品を出品したいです。

いろいろ知り合いから話を聞いてみると、インターネットでショップを開設する費用を減らしてくれる「小規模事業者持続化補助金」というものがあると聞きました。

半分くらい負担してくれるということを聞きましたが、ただ農産物を売る場合は対象外で、加工品の販売をする6次産業の場合は対象になるらしく、私の場合は対象になるのか疑問です。

農産物と加工品を販売する場合も対象になるのでしょうか？それとも、加工品だけの販売に絞る必要があるのでしょうか？
（青森県・三上さん/仮名・30代）

農産物と加工品の両方で問題ないと思われます。地域の商工会や商工会議所の窓口へ相談を

コロナの感染が拡大すると、移動が制限されるため、店舗販売は影響を受けやすいですよね。その対策として、インターネットでショップを開設し、販路拡大に取り組むというのは大事なことだと思います。

ご相談いただいた「小規模事業者持続化補助金」の対象は「常時使用する従業員が20人（商業・サービス業（宿泊業・娯楽業を除く）の場合は5人）以下の法人・個人事業主の方」となっています。応募はこの条件をクリアしたうえでの話になります。

また、小規模企業持続化補助金は「一般型」と「低感染リスク型」の2パターンがあります。

両者の違いは、「一般型」は1事業者あたり最大50万円（補助率2/3）の助成に対し、「低感染リスク型」は1事業者あたり最大100万円（補助率3/4）が助成されます。

「一般型」は、商工会議所・商工会の確認を受け申請することが前提かつ、紙での申請が基本です。これから行われる第7回の申請で、初めて電子申請が使われるようになりました。

一方、「低感染リスク型」は電子申請が前提です。「GbizID（GビズID）」というIDを取得する必要があるのですが、申請方法が独特で、パソコンの操作に慣れた人であっても非常に大変です。

実際に行われる場合は、手引きを印刷し、必要事項を記入、スムースに入力できるよう準備をしておくことが重要です。

加えて低感染リスク型は「ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、⽣産プロセスの導⼊等の取組、およびその取組に資する感染防⽌対策への投資を⽀援」とあります。

質問者様はまさにコロナ禍においての新たなサービスなので「低感染リスク型」も該当しそうです。

対象事業者として、「系統出荷による収入のみである個人農業者（個人の林業・水産業者についても同様）は対象にならない」と明記されています。

ここに質問者様が該当するかどうかがネックになるかと思いますが、直売所や道の駅に出されているのであれば対象事業者に該当するかと思います。

気にされている「農産物か加工品か」は両方で問題ないと思われます。

「小規模事業者持続化補助金」は、定期的に募集しており、確認しながら申請を検討されるのが良いかと思います。

申請時には、事業計画を作成して申請する必要がありますが、その際、「コロナで売上が落ちたのでネットショップを開設したい」というだけでは難しいと思います。

なぜなら、多くの生産者が同じ状況であり、皆さんががネットショップに取り組み始めている状況だからです。

そのため、しっかりと事業環境分析や、自社の強みなどを踏まえたうえで、「誰をターゲットにするのか」などをしっかりと計画に記載しなければ、採択は難しいかもしれません。

このように書くと難しそうですが、結局は質問者様が「どんな想いやこだわりでりんごを作っており、それを誰に届けたいか」をはっきりと伝えられることが大切ですね。

もし申請を検討される場合は、地域の商工会や商工会議所が相談窓口になっているので一度ご相談してみてはいかがでしょうか？