埼玉県で、深谷ねぎをメインにジャガイモ、ブロッコリー、ほうれん草などを生産する農園を営んでいます。
ほうれん草の品種は生育が旺盛な牛若丸で、10月に入ってから播種し、11月中旬から下旬にかけて収穫しています。
ほうれん草は寒さで甘みが増すので、トンネルをかけるタイミングに気をつけながら育てています。
先日、友人がイタリアンの料理店を開き、ウリのひとつにフレッシュなほうれん草を使ったメニューを出したいと相談されました。
サラダやほうれん草のパスタなどを主力メニューのひとつにしたいと考えているそうです。
これまで、うちの畑では、ほうれん草は1回収穫したら終わりにしていました。しかし、今後は少しでも多めに収穫して友人の協力をしたいと考えています。
やったことはありませんが、ほうれん草は成長点を残して収穫すれば複数回の収穫が可能だと聞いたことがあります。
そこで、ほうれん草を2度、3度と収穫するためのコツや注意点を教えていただきたいです。
(埼玉県・竹山さん/仮名・30代)
渡會那央
わたらい農場 代表
秋まきほうれん草は茎の根本でカットすることで繰り返し収穫可能ですが、日持ちや見た目など出荷にはやや不向きの傾向
秋まきのほうれん草ですと、2回収穫する事も可能です。
但し、根っこの途中でカットするのではなく、地上の部分を少し残して収穫する必要があるため、鎌やカッター等を使わずに、手で茎の根元付近で折ってちぎるようにして(外側に倒すように根元を折ってあげると、上手に取れる位置があります)収穫する事が望ましいかと思いますので、出荷して販売するにはやや不向きと言えるでしょう。
茎から切ると、根っこから収穫した場合に比べて、日持ちがしない為、その点を考えて出荷するかの判断をすると良いと思います。
また、2回収穫する際は、1度目の収穫後に追肥を株元にしてあげる事で、2回目の収量も確保する事が可能です。
株間もやや広げておく事で、収穫が行いやすくなりますので、参考にしてみてください。