昨年、3haの田んぼを高齢の親から引き継ぎました。
まだ現役で働いているので、田植えや収穫の時期や夏場の草刈りは、体力的にきつく感じます。
稲の苗は自分で600枚ほど箱苗を育てています。
父親の時には田植えが終わった後に必ず苗箱を洗ってから納屋に仕舞っていましたが、今年は苗箱全体の水洗いはやらないつもりです。
汚れがひどかったり、根が残ったりしている場合は別ですが、少しでも手間を省きたいと思っています。
ところが、苗箱を洗わないという話を父親にしたら、立ち枯れなどの病菌が広がったりするから洗えと言われました。
やはり苗箱は絶対に洗わないといけないでしょうか。
それともは洗わずに使っても問題ないでしょうか。
(千葉県・鈴木一典さん/仮名・50代)
佐々木茂安
日本のお米をおいしくしたい。佐々木農業研究会代表/農業経営技術コンサルタント
稲箱の洗浄は健康な苗作りに必須!立枯病の原因にもなるので手間でも毎年行いましょう
箱箱の洗浄に関連し、苗立枯病は床土のphに関係します。
汚れの程度にもよりますが、基本洗浄のほか殺菌もやっておいたほうが良いです。
苗つくりはほぼ一か月かかると考えると、一枚のほ場をしっかり埋める苗を確保するのは大変なことです。
苗の経費は、収入の1割に相当すると考えると、失敗は許されない作業になります。
失敗のリスクを少しでも下げることが必要だと思います。
また殺菌の効率を上げるためにも、洗浄は必要な作業だと言えます。
仮に洗浄されなかった場合は、播種作業でかなり手間をとることになると思いますのでまずはご検証ください。
最後に、「洗浄しなくても大丈夫」の結論に達したとしても、誰も責任を持つことは出来ないと思います。