群馬県北部で米の兼業農家をしている者です。
毎年、収穫量をアップさせようと、土壌改良と地力(土壌の能力)を回復させるために、稲刈り後の空いた田んぼにレンゲを育ててすき込み、緑肥にしています。
なぜ緑肥にレンゲを採用していたのかというと、稲の緑肥として相性がいいのはもちろん、春に花が咲いてご近所さんや子どもたちが喜んでくれるからという理由も大きかったりします。
でもこのところ、毎年のことでちょっと飽きられてきた気がしています。
そこで、ほかにも花がきれいで田んぼの土壌改良に特に効果的な緑肥があれば、おすすめを教えてください。
(群馬県・瀬戸さん/仮名・40代)
和田美由紀
雪印種苗株式会社研究開発本部
マメ科の「クリムソンクローバ」と「ヘアリーベッチ」がおすすめです
レンゲに代わる地力増進作物(マメ科の緑肥)として、当社では「クリムソンクローバ」や「ヘアリーベッチ」などがございます。
クリムソンクローバは別名ストロベリーキャンドルとも言われており、景観緑肥としてはかなり見ごたえがあると思います。
ただ、群馬県北部ということで、どれくらい雪が降るところなのかが気になったのですが、根雪期間が100日を超えるような場所だとうまく越冬できない可能性があります。
ヘアリーベッチは3品種揃えているのですが、お花で景観を楽しみたいなら早生タイプの「まめ助」や「藤えもん」という商品をおすすめします。クリムソンクローバも同じなのですが、稲刈り後の排水が悪い圃場だとうまく育たないので、明渠などの排水対策を講じていただく必要があります。
また、「まめ助」「藤えもん」も根雪地帯ではうまく越冬できないので、その場合は晩生タイプの「寒太郎」という商品になるのですが、こちらは晩生である分、開花が遅く、花が咲く前にはすき込みをしなければならない可能性もあります。
生産者さんがコメントされている通り、マメ科の緑肥作物には地力増進、後作窒素減肥、透水性改善などの機能も備わっていますので、いろいろとご提案できればと思います。群馬県には弊社の営業所が前橋市にございますので、ご協力できることもあるかと思います。