就農して6年ほどになります。サツマイモの栽培をメインに、季節の野菜を20種類ほど育てています。
農地の土壌は、比較的水はけが良く、太平洋に面しているおかげもあってミネラルが豊富です。
私自身の経験は未熟ですが、栽培環境にめぐまれたおかげで、良い作物を作ることができています。
だんだんと農業にも慣れてきたこともあり、これまでは怖くて避けてきた連作にも挑戦していこうと考えています。
そこで、連作に強いと耳にしていた大根やにんじんから始めようと考えています。
先輩から聞いた話だと10年以上も連作を続けている農家さんもいるらしく、その人たちは緑肥の使い方に気をつけているそうです。
まずは、しっかり緑肥について理解して、少しでも連作がうまくいくようにしていきたいです。そこで、大根やにんじんに適した緑肥選びのポイントや使い方などを教えてほしいです。
(茨城県・鈴木さん/仮名・30代)
和田美由紀
雪印種苗株式会社研究開発本部
連作障害の原因を探り、それらを抑制する緑肥を選びましょう。すき込み後は十分な分解期間を
何が原因で連作障害になっているのか(なりそうなのか)を把握できれば、毎年、休閑期に機能性を有する緑肥を導入することで大根やにんじんを栽培することが可能です。
例えば、にんじんが休閑期に入る春から夏にかけては、ネグサレセンチュウを抑制するエンバク(商品名:ヘイオーツ)や、土壌病害を抑制するカラシナ(商品名:辛神)を栽培します。
大根が休閑となる夏には、ネグサレセンチュウを抑制するパールミレット(商品名:ネマレット(ADR300))やギニアグラス(商品名:ソイルクリーン)を栽培します。
にんじんも大根も根菜であり、根そのものが商品であるため、商品に障害が出ぬよう緑肥すき込み後は十分な期間をとって分解させることが重要です。
上記の緑肥商品は、栽培期間2カ月、分解期間1カ月の期間が必要なことをご理解いただき、スケジュールに組み込んでみてください。