1年前に養鶏農家を営む夫と結婚した者です。
養鶏は体力仕事で慣れない事もありますが、嫁ぎ先の家族が皆優しい方で、ストレスなく仕事の手伝いをさせてもらっています。
しかし、鶏舎の臭いには1年経った今でも慣れず、頭痛で体調を崩してしまうことも少なくありません。
仕事や人間関係での不満はまったくないので、このまま養鶏の仕事は継続していきたいと考えています。
作業時は不織布のマスクを着用していますが、それでも臭いがするので対策方法があればぜひ教えていただきたいです。
(宮崎県・木村咲子さん/仮名・30代)
高木伸一
たまご博物館 館長
空気の流れがよく、床が乾きやすいものであれば臭いは抑制されます
この養鶏場の規模や飼育方法(平飼い、ケージ飼い)はわかりませんが、養鶏場では鶏自体の臭い、 飼料の臭い、鶏糞の臭いなどがあり、不快に感じる方が多いようです。
鶏舎の構造によりますが、空気の流れがよく、床(敷料)が自然に乾きやすいものであれば、臭いはかなり抑制されます。
私の知っている養鶏場には、飼料で対策しているところもあります。
そこでは、発酵飼料を用い、自家配合のエサに混ぜて与えています。
発酵したエサを毎日与えていると、常に鶏の腸内に有用微生物がいる状態になるものと考えられます。
平飼いの場合、発酵菌が多くいる敷料の上では、鶏糞は短時間で発酵するか乾燥して敷料と混ざってしまい、悪臭はほとんど出なくなるのでおすすめです。
もし、鶏舎の床がコンクリートでしたら、糞に含まれた水分が乾きにくく、悪臭の元になりますので、コンクリートの上に、もみ殻などの「敷料」を導入したらいいと思います。
もみ殻でしたら、うまくいけば精米工場などから無料で入手できるかもしれません(JAライスセンターなどでは、無料で分けてくれるところもあります)。