夫の両親が経営する梨園を引き継いで果樹農家をやっています。8月下旬から幸水、豊水、南水の順番で10月まで収穫し、J Aと直売所に出荷しています。
梨とともに西洋ナシで人気のある「ラ・フランス」も小規模ですが栽培しています。
ラ・フランスは梨の出荷が終わりに近づく10月から11月にかけて収穫し、これまでは主に直売所に出荷してきました。
昨年からSNS(Facebook、Twitter、Instagram)を活用して販売してみましたが、思った以上に好評で、消費者の反応も直に受けられるので面白く感じています。
そのため今後は、西洋ナシを直売だけで売り切りたいと思っています。
昨年はネット販売を始めたばかりだったので、品物が足りなくなるような状況は一切ありませんでした。
今年は中箱(5〜6個入り約2kg)と大箱(8〜10個入り約3kg)で注文を取る予定ですが、SNSで予約を受けすぎて対応しきれなくならないかという心配もあります。
毎回、収穫量や秀品率から発送可能な箱数を予測して、SNSで情報を発信しようと考えていますが、注文に応じきれない事態を避けるために注意すべきことを教えてください。
(長野県・宮下彩花さん/仮名・40代)
村瀬雄太
ファームコネクト
お客さまにいつでも情報発信ができるよう、LINE公式アカウントを活用しましょう
私たちは千葉県船橋市の梨農園(S農園とします)のネット販売を代行しておりますので、その知見をもとに回答いたします。
S農園のホームページは、Googleの検索エンジンで「船橋 梨 通販」「船橋 梨 郵送」「〇〇(品種名) 通販」などの、梨の通販に関する多数のキーワードで検索すると、上位に表示されることもあり、毎年注文が殺到しています。
そんな状況で、どのように注文数を調整しているのかというと、「LINE公式アカウントを活用して、いつでもお客さまにメッセージできる体制を整え、少量ずつ販売」という施策をとっています。
LINE公式アカウントとは企業版のLINEでして、友だち追加しているユーザー(ここでは消費者)に一斉にメッセージを送信できます。
S農園はネット販売を始めて2年目ですが、LINE友だち数が3,400名を超えており、「LINEで販売を告知すれば即完売」「仮にキャンセルが出たら、その旨をLINEで告知。すると、すぐにキャンセル分が売れていく」という状態ができあがっています。
この状態になると、売価や販売数量の自由度が高く非常に楽です。
例えばS農園では、収穫量に合わせて毎回3kg(¥5,280〜¥5,580)を30〜50セットずつ販売しています。1品種につき3次販売ほどまで行なっておりますが、毎度5分以内に完売します。
「LINEに消費者を蓄積し、いつでもメッセージできる体制を整え、少量ずつ販売する」こうすることで注文の受けすぎやトラブルを防げます。
ぜひ活用してみてくださいね。