山梨県で果樹農家をしている50代の男性です。既存のお客さまに私たちの「お知らせ(営業や宣伝)」をお伝えする方法について聞きたいことがあります。
最近では情報を伝えるためにさまざまな方法があり、うちの農園ではWebサイトやブログ、Facebook(フェイスブック)などで最新情報を発信しています。
しかし、自分たちの情報を発信していると「もしかしてお客さまに届いてないのでは?」と思うことがあります。
例えば、ブログやFacebookには、読んだ人が「いいね」ボタンを押して好意を伝える機能がありますが、私たちが投稿しても「いいね」はあまりもらえません。
うちの農園では、家族やスタッフでブログが持ち回りでブログやFaceBookを担当していますが、時間と労力がかなりかかります。
そのため、それなりの成果は出したいのですが、いまのところ効果はでていません。このままのやり方で続けるよりも、手段を変えてみるべきなのではないかと考えています。
そこで、お客さまに情報を伝えるには、ハガキやメール、電話、メールマガジン、ブログなどの中で、なにを使ったら費用対効果が高いでしょうか?
投資だと思って、年間10万円くらい使ってでも、効果を出したいと思っています。目標は、顧客リストに登録している既存のお客さまのうち(約600人)、1割くらいから問い合わせや注文をいただけたらと考えています。
(山梨県・坂井さん/仮名・50代)
山岸直輝
株式会社MISO SOUP
一定期間、2~3種類の媒体に絞って効果測定してみては?
インターネットを使った情報発信は継続と鮮度が命……と言いたいところですが、反応が薄いと継続していくのも大変ですよね。
情報発信において重要なのは、対象としたい相手が見ているであろう媒体を使って発信することです。
極端な話ですが、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などのサイトに登録していないお客さまにどれだけサイト上で情報発信を頑張っても、お客さまには発信していることすら気がついてもらえません。
相談者さんのようにすでに顧客リストを持っている場合、その方々がどんな年代で何を見て生活しているのか予想できると思われるため、まずは媒体選びからすると良いでしょう。
例えば、ご年配ならハガキや電話が確実……と思いきや、今のご年配は携帯電話のメールも流暢に使いこなしているものです。
メールアドレスが不明でも、携帯の電話番号さえ分かっていれば「SMS(ショートメッセージサービス)」メールを送ることもできます。
そして携帯電話のメールであれば、目にとまる確率は格段に向上します。
とはいえリストのすべてのお客さまが必ず同じ媒体を見ているわけではないですし、新しいお客さまとの接点も欲しいと思いますので、2〜3種類の媒体に集中して続けてみるのが良いのではないでしょうか。
1年試してみてそれぞれの数値を追ってみることで自社に合った情報発信の方法が分かってくると思います。
年間10万円の予算をとるという意識は素晴らしいですが、広告や営業は方法を誤るとまったく意味を為しません。
予算をかけることを決定したからこそ、あとは自社ならではのリアルな情報や、お客様がほしいと思われる情報をしっかり届けることを真摯に続け、効果がありそうな施策を見つけてみてください。
村瀬雄太
ファームコネクト
手段だけではなく、情報発信の内容も改善していきましょう
結論から言いますと、インターネットを介した情報伝達の方法でもっとも情報が伝わると言われているのはLINEです。
メールが開封率20%で高いといわれるなか、LINEの平均開封率が60%なので、情報伝達手段としてはかなり有効です。
LINE公式アカウントを作成して、既存客に登録を促してみてはいかがでしょう。
「登録したらクーポンプレゼント!」など、顧客にとってのメリットがあるとなお良いでしょう。
ただし、コンバージョン(相談者さんの場合、問い合わせや受注)を上げるのは、莫大な予算がある大手企業でも苦戦している部分。
あくまでもっとも有効なのがLINEという話であって、少しでも見てもらうには、すべての手段をやるのがベストです。
LINEに登録していない顧客もいらっしゃいますしね。
また、発信の手段だけでなく、情報の中身を精査することも成果につながります。
極論ですが、普段から有益な情報を発信していれば、メールでも、LINEでも、ハガキでも、ブログでも反応があります。
有益な情報というのは、先ほどもお伝えした、顧客が知ってメリットを感じる情報です。
「〇〇を販売します」といったありきたりな、代わり映えのないお知らせばかりだと、よほどの農園のファンでない限り反応率は下がっていってしまいます。
例えば、日記のようなコンテンツや、お役立ちコンテンツを発信していくのがおすすめですよ。
潜在顧客は、まずインターネットで商品を比較・検討します。その時に、相談者さんのWebサイトなどに流れ込み、興味を持ってもらえたら新規顧客の獲得にもつながります。
手段と中身、両者を改善していくのがコンバージョンを上げる方法です。難易度は高いですが、長期的には必ず成果に繋がるので、ぜひ挑戦してみてください!