実家の田んぼ作業を1人でやっていた父が亡くなり、昨年からその作業を長男の私が引き継いでいます。
近所の農家の先輩方が教えてくれるのですが、なかなか農機の操作が上手くなりません。
今年は米づくりも2年目になりますが、昨年と同様にトラクターでの耕うん・代かき作業に苦戦しています。
田んぼ全体を平らにするところが、どうしても田んぼの四隅に土が寄って盛り上がってしまいます。
親戚の農家の方からは逆方向から回ってみろと言われて試してみましたが、それでも一向にうまくいきません。
田んぼの四隅に土が寄らずに、全体を平らに耕うん・代かきするコツを教えてください。
(三重県・服部貴三さん/仮名・50代)
佐々木茂安
日本のお米をおいしくしたい。佐々木農業研究会代表/農業経営技術コンサルタント
ロータリーの構造を理解してカバーの間に土をためると、ロータリー前に土が落ちるので、四隅にたまりにくくなります
ロータリーの構造と土の動きを観察すると、おもしろいことがわかります。
ロータリーは、タイヤの進行と同じ方向に回転しています。
つまり、基本的にロータリーの下の土は、耕すと後ろに行くようになります。
ところが、ロータリーのカバーを低く下げ、カバーとロータリーの間に土をためると、ロータリーの上に土がまわり、ロータリーの前に土が落ちます。
この原理を活かすことで、四隅に土がたまりにくくなるのです。
カバーとの間に土をためる必要があるため、四隅だけ深く耕すことがポイントとなります。
逆回転ロータリーがあれば、逆回転させながら引っ張る方法もあります。
旋回部分は、深くえぐれる可能性があるので、あまり長くは耕しません。
カバーのバネをうまく生かし、力加減を見ながら行ってください。
この課題はYouTubeの動画でも数多く紹介されているので、検索されてはいかがでしょうか?