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田んぼの管理を任せている人が高齢で心配。万が一のためにどう備えるべき?

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田んぼの管理を任せている人が高齢で心配。万が一のためにどう備えるべき?

島根県で約2500平米の田んぼを所有しています。息子は二人いますが、すでに独立して別の仕事に就いており、私は高齢になったため、稲作は知り合いのつてで紹介いただいた若い人にお願いしています。

「雇っている」というよりも「農地を貸している」関係に近いので、作業や管理には口を出さず、お願いしている人にほぼお任せしています。口頭でお願いを受け入れてもらったので、本当にありがたいです。

近所には、私と同じように農地は持っているが、手伝ってくれる家族がいないので困っている家が多いです。

そのため、口コミで他の家からも農作業の依頼が集中し、その人がひとりでいくつもの田んぼを管理している状況です。

その人は、若手といっても60代の男性なので、傍目で見ていて業務量や健康面が心配です。それに、健康状態が理由で請け負えなくなり、突然田んぼを返されるという事態も避けたいです。


もし仮にその人が倒れてしまったときのために、事前に備えておく方法があれば知りたいです。どんな方法があるでしょうか?
(島根県・花田樹子さん/仮名・70代)

伊東悠太郎

水稲種子農家

集落全体の問題になると思いますので、みなさんで話し合ってみてください

質問者さんのような「土地持ち非農家」というのは全国でも増加傾向にありますので、同じ悩みを抱える方も今後ますます増えてくるでしょう。

私自身は、中山間地域の農地を期間限定で借りるという契約をしたうえで耕作していますので、身をもってその大変さを実感しているところです。

人口も農家も少ない地域で、傾斜地の草刈りやイノシシやクマなどの獣害対策をするのは、本当に大変なことです。

現在稲作をお願いされている60代の方には、後継者はいらっしゃるのでしょうか?

もしいらっしゃらないのであれば、質問者さんだけでなく、集落全体の問題として今後どうするかを話し合ってみるのもいいかもしれません。

いま、行政的にも全国で「人・農地プランの実質化」という施策が行われています。

これは全国的な高齢化や後継者不足の問題を背景に、地域単位で「誰に農業を託していくか(人)、地域の農地や農業そのものをどうしていくか(農地)」を話し合いによりはっきりさせていく計画のことです。

その過程や結果を公表している自治体もありますので、よろしければ参考にしてみてください。

実際に地域全体で話し合いを進めていくと、結果として「この集落ではもう誰も耕作しない、できない」という結論になる可能性だって当然ありますよね。

もしそうなれば、次は「JA出資法人などを作ってもらい、そこに委託する」のか、「太陽光発電に転換する(個人的にまったく賛成しませんが、最近増加しています)」のか、「森林に戻す」のか、そういった話になるかもしれません。

いずれにしても、質問者さん個人の問題というよりは、集落全体の問題のように思いますので、ぜひ地域のみなさんで話し合ってみられると良いのではないでしょうか。

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原田清弘

一般社団法人 京都府農業会議 京都アグリ創生 現地推進役

市町村役場に出向き、農地バンク利用について相談・検討してみてはどうでしょうか

市町村役場には農業・農地の管理をしている部署がありますので、そちらに農地バンク(農地中間管理事業)という仕組みの利用を相談し、検討されてみてはどうでしょうか。

そちらを介して農地を貸したり、農作業を委託したりすると、現在お願いしている人がもし耕作できなくなっても、市町村や農業委員会などとで協力して、次の人を探してもらえます。

個人のつてや地域内だけで人を探すよりも、少し安心できるのではないかと思います。

まずは所有されている田んぼのある地区の市役所または役場の農政担当課に相談してみてください。

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