山梨県で、野菜を育てている40代です。
大根、じゃがいも、サツマイモ、にんじんなどの根菜類を中心に育てています。
私の農地は山間部にあり、畑まわりに水道や川がありません。そこで、毎回自宅から水を運んでいます。
若いときは苦にならなかったのですが、さすがに最近は作業が負担になってきています。
ちなみに自宅から畑までの距離は500mほどです。
作業量を軽減させるためにも、いまのところは潅水(かんすい)チューブを使おうかと考えていますが、散水チューブがいいのか、それとも点滴チューブがいいのか迷っていたところ、潅水を1日に何回も自動で行ってくれる予約機能付きのシステムや、ソーラーパネルを使った自動の少量多潅水システムというのがあることを知りました。
こういったものの導入コストや、他にも導入しやすい灌水対策があれば教えてください。
(山梨県・望月さん/仮名・40代)
イチロウのゼロイチ農業(旧さいこうやさい)
低コストで効果的な潅水システムを自作できます
農業の発展には、水資源の安定供給が欠かせません。農業用水の課題を解決すると、いまよりも農作業がグッと軽減されます。気持ちもラクになることでしょう。
自宅と畑が500m離れているとなると、直接ホースを這わせることは現実的に難しいでしょう。金銭的な負担も大きいですし、公道に設置すること自体ができません。
そこで私はタンクの設置を提案いたします。要するに「畑にため池を作る」という感覚です。ため池のサイズが散水の許容量を決めるので、できるだけ大きいタンクを設置したいところです。
実際に、私自身が10年以上愛用している装備ですが、総額10万円くらいでできます。10年以上使えますので、年間1万円程度のコストです。
使用する灌水チューブは、点滴のようにゆっくりと水やりを行う「点滴チューブ」、もしくは散水範囲の狭い散水チューブ(散水幅3〜5m)がいいでしょう。
気を付けなくてはならないのは、散水チューブで広範囲に散水する場合です。あっという間に水がなくなってしまいますが、思ったほど水分が浸透しません。水資源に限りがある場合、できるだけ狭い範囲に灌水することを意識してください。
結果的に水を運ぶ手間を減らすことにつながります。作物にもよりますが、マルチシートに散水チューブを仕込むことで、水の節約が可能となります。
灌水予約するシステムも便利なものもあります。スマホやタブレットの専用アプリでバルブを開閉することができるタイマーバルブ「DoValve」は、かなり低価格(実勢価格は2〜3万円程度)で導入できます。
分からないことがあれば、遠慮なくお気軽にご質問ください。