山形県で枝豆、だだちゃ豆、ネギなどを中心に作っていて、基本的に有機肥料をメインに30年以上やってきました。
以前は問題なかったのですが、ここ2〜3年は暑さのせいなのか、作物が急に元気がなくなることが増えてきました。
そこで水やりを兼ねた形で、即効性のある液肥による追肥をやってみようと考えています。
せっかくなのでオリジナルの液肥を作りたいのですが、油かすがベストでしょうか?
うちは両親と私たち夫婦、子ども3人の7人家族で、家では生ゴミ堆肥を作っています。
いままでは生ゴミから抜いた液は捨てていましたが、それも油かすとブレンドして活用したいです。
必要な道具、作る場所、期間、保存方法、作物への与え方など、基本的なことを教えてください。
オリジナルの液肥ですので、希釈は作物の状態を見ながら自由に変えていきたいです。
(山形県・結城慶太さん/仮名・50代)
櫻井杏子
株式会社INGEN 代表取締役
菌液の自作は菌の状態が不安定になりがち。アミノ酸・糖類補給目的の自作がおすすめです
固形の油かすを原料にするとのことなので、おそらく発酵させた菌液をお作りになろうとしているのかと思います。
すでに生ゴミ堆肥を作って活用されていらっしゃるのでしたら、「さらにオリジナルの菌液を作って畑の地力を高めよう」と考えるお気持ちはわかりますが、あまりおすすめできません。
発酵させるような液肥は、菌の状態が不安定になったり、別の雑菌が増えることも多いからです。
一番手軽に作るのであれば、ブドウ糖やアミノ酸、有機酸補給を目的にブレンドする程度がおすすめです。
ブドウ糖糖は光合成産物そのものだということもありますが、ブドウ糖・アミノ酸と共に分子が小さいので、植物がよく吸収してくれます。
どちらの成分も、夏であれば、熱帯夜が続くことで消費されやすく、冬は光合成量が落ちるため、やはり不足しがちです。
これらと合わせて、粉体や液体の総合微量要素のブレンドもおすすめです。(苦土は光合成促進、その他の微量要素も枝豆やネギの食味に欠かせない旨味やコクを作ることにつながるからです。)