高原野菜を作っています。いまは、現場と経営の両立に悪戦苦闘しながらも、忙しく動き回っています。
繁忙期になると人手が足らないので各方面から人を探すのですが、人材確保に苦労しています。
そこで、コロナ禍の影響で思ったように働けなくなった人材に、繁忙期だけ手伝ってもらうことはできないでしょうか?
たとえば、飲食チェーン店など、コロナ禍の影響で従業員の働く場がなくなってしまった会社の従業員に、農家へ出向していただく方法です。
ただ、ワクチン接種も進み、新型コロナの状況も落ち着いたら、こうした人材を確保するのは難しくなると思います。
しかし、これまで求人サイトで短期のバイトやパートを採用してきましたが、求人を出す費用もかかりますし、思ったように働いてくれない方もいました。
飲食店などで社会経験を積んだ方なら、社会性もありますし、野菜に対しての関心も持ってくれると思います。
繁忙期だけ手伝ってもらえればいいので、世の中が落ち着いたら会社に戻っていただいて構いませんし、お互いにメリットだと思うのですが……。
それとも、短期間だけなるべく安く人を雇えるサービスはあるのでしょうか?
(長野県・和田さん/仮名・40代)
A.B.先生
農業経済学が専門の大学の名誉教授
出向の実例はありますが、定着させるのは難しいようです
人材確保のご苦労、お察しします。
まずは、自治体や農協などの関係機関、あるいは周りの農家さんなどに相談するのが第一ですね。さらに、ハローワークや人材紹介業なども検討し、Webサイトをお持ちなら、求人情報や雇用条件などを掲載するなど方法はいくらでもあります。
相談者さんがおっしゃるように、飲食や観光業から高冷地野菜の地域へ出向する動きはありましたが、残念ながら定着には至りませんでした。重い野菜だと体力的にしんどいようです。
もっとも、海外青年協力隊の隊員で、海外に行けなくなり高冷地野菜の地域に入った方は、10月まで勤めあげて感謝状をもらっていました。
臨時や常勤パートさんではなく、正社員の場合は、人材紹介業に依頼したり、自社サイトに情報を記載したりするのがおすすめです。しっかりした求人活動であるほど、応募者が集まる傾向があります
ひとつの提案として、大手や人気企業の採用活動を参考にしてみるのはいかがでしょうか?
Webサイトで正社員募集の要件や求人サイトの情報などをチェックしてみることもおすすめします。
なお、「農の雇用事業」を急いで調べてみてください。インターネットで検索すれば、すぐに農水省の応募条件などがわかります。これを使い、積極的に人を雇う方法を考えてください。