新潟県で野菜を露地栽培で育てている農家の嫁です。
結婚して10年ほどになりますが、実際の農作業は夫と義理の父が中心にやっています。
私はサポートとして手伝っており、あまり大変な作業はありませんが、マルチなどの農業用ビニール材などを産業廃棄物として処分する作業がとても面倒です。
かさばって邪魔なので、運ぶのも大変です。
処分する費用も馬鹿になりません。
先日、JAの女性組織の集まりに参加して作業の愚痴をこぼしたところ「小型焼却炉を使ってみたら?」と言われました。
届出なしで設置できて、敷地内で効率的に焼却ができるそうです。
とはいえ、私はそういった機械の扱いが得意ではありません。
焼却炉というと危険なイメージもあります。
女性でも安全に扱えて、操作も簡単な小型焼却炉なんてあるのでしょうか?
また、扱い方は簡単でも、燃やした後のメンテナンスが大変そうです。
さらに気になるのが煙です。
話によると煙は出ないそうですが、燃やしているのに煙が出ないなんて信じられないです。
本当なのでしょうか?
(新潟県・樋口朋子さん仮名・30代)
角 千尋
DAITO株式会社
農業用ビニールの処分方法は素材で決まります。「農ポリ」 「農PO」なら焼却可能で可能です
ビニールやプラスチックを燃やすと、有害なダイオキシンや煙が発生すると考えられてきました。
日本では1997年に大阪で高濃度のダイオキシンが検出され、全国的に社会問題として広がりました。しかしその後は焼却炉の改善によって、1997(平成9)年度を100とすると、2012(平成24)年度には99%削減が実現されました。
それを踏まえて、農業用ビニールの種類と弊社焼却炉の対応についてお答えさせていただきます。
農業用ビニールは、素材から大別すると「農ビ」「農ポリ」 「農PO」の3種類に分類されます。それぞれの素材の特徴と焼却の適否を簡単にご説明いたします。
農ビはポリ塩化ビニル(PVC)が原料で、柔軟性があり張りやすいフィルムです。添加剤を加えることで復元性、光線選択性、防塵性などの機能が加わるので幅広く利用されています。
ブルーの「農ビ」マークが目印です。このポリ塩化ビニルは、燃焼すると刺激臭のある有毒な塩化水素(塩酸)ガスが発生します。通常、小型焼却炉では焼却できません。
「農ポリ」 はポリエチレン(PE)樹脂を原料とし、マルチとしての利用が最も多く、トンネルや内張剤としても利用されています。
「農PO」は ポリオリフィン系フィルムが材料で、「農ビ」に置き換わる性能を目的に開発された素材です。
「農ポリ」や「農PO」であれば、弊社の廃プラ対応焼却炉で安心してお使いいただけます。
ご相談者様は露地栽培の農家とのことですので、まずはマルチ栽培やトンネル栽培で使われている素材の種類を確認してください。「農ポリ」でしたら安心して焼却ができます。
トンネル栽培では「農ビ」を使われる方もいらっしゃいますので、もし「農ビ」でしたら産業廃棄物として処分していただくしかありません。
プラスチック、ビニールが燃やせる弊社の小型焼却炉は、すべて法律の焼却炉の基準を満たした「構造基準適合型焼却炉」です。そのため行政への届出不要で焼却していただけますよ。