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2021.12.20

田んぼから畑に転換したけど水はけが悪い。ぬかるみを無くすにはどうすればいい?

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田んぼから畑に転換したけど水はけが悪い。ぬかるみを無くすにはどうすればいい?

私の住む福島県は「東北の米どころ」と呼ばれるほど稲作が盛んな土地柄です。

我が家でも気候に合わせて開発された県のオリジナルブランド米「天のつぶ」を中心に、季節に応じた野菜も少量ですが作ってきました。

しかし2018年に廃止された減反政策により、いろいろ考えた結果、田んぼの一部を畑に転換して園芸作物の作付を増やすことにしたのです。

田んぼから畑に転換する土地では、県が力を入れている「ふくしま恵みイレブン」と呼ばれる主要6品目のうちキュウリとトマトを栽培すべく、畑の溝を深く切って、たっぷりともみ殻や堆肥を入れて……と2年間手をかけてきました。

しかし3年目となる現在、まだまだ水はけが悪く、雨が降ると全体が水たまりのようになってしまう状態のため、定植は諦めました。

技能指導員さんに相談したところ「5年間は水はけの悪さを改良し続ける覚悟が必要」と言われたのですが、それほど待っていられません。

何かいい土壌改良法はないでしょうか?
(福島県・仲村さん/仮名・50代)

COMMENT

龍 慶介

てしまの苗屋/てしま農園

作土の下の硬い層を突き抜くことで排水性が向上します!さらに良くしたければ「弾丸暗渠」も

問題になっている畑は、かつて田んぼ(水田)だった土地ということですので、おそらく作土の下に硬くて水を通しにくい「耕盤」もしくは「粘土層」ができているのだと思います。

田んぼは水を張る必要があるので水分を通しにくい層が必要不可欠ですが、それが畑の下にあると、畑の水抜けが悪くなりますので、作物が根痛みしたり、病気が発生しやすくなります。そのため突き抜いて排水性をよくする必要があります。

栽培面積によって利用する機材は変わりますが、最もシンプルなのは、穴掘り機「エンジンオーガー(アースオーガー)」を利用して1m程度の縦穴を掘る方法です。こうすることで排水性が劇的にアップします。

突き抜いた穴はそのままにしておくと周辺の土がこぼれて塞がってしまいますので、もみがらを詰め込んで棒で押し込み、周囲が崩れないようにするといいでしょう。

相談者は米農家とのことですので、籾殻には事欠かないはずです。

耕作面積が広い場合には、トラクターにアタッチメントで装着するタイプのオーガーを取り付けて機械化すれば、より強力に穴を開けることができます。

さらに水はけを良くしたい場合には、「サブソイラー(心土破砕機)」などに穿孔器を装着して引っ張ることで、「弾丸暗渠」を作ると良いでしょう。

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AOYAMA TOOL

 畑の排水不良の原因にもいろいろあるので、それを確認することが必要です。圃場整備田では概ね用水と排水が分離されているので、排水路の水位がほ場面から十分低いか確認が必要です。排水路の水位が高い場合は原因を探り、場合によっては土地改良区などに相談することになります。
 地下水位が高い場合の対策は高畝栽培と地表排水の組み合わせとなります。畝全体の土塊を細かくしてしまうと、畝内の保水力が高まって雨水の排水が遅れるので、畝の下部は土塊が大きく、畝の表面付近だけ細かくすることで、畝内の速やかな排水を図ることができます。
 ほ場排水では地表排水と地下排水がありますが、地表排水を徹底しようとすれば「額縁明渠」が必須です。単なる畝周囲の溝ではなく、圃場周囲に作土層の下の耕盤層を割るぐらい深い明渠(目安は30cm以上)を設けます。傾斜があるエリアでは、上手の水田や山の斜面から水が浸み出でくる場合もあり、そちらの明渠を深めにして、圃場の排水口に水がスムーズに流れるようにつなぎます。排水口を掘り下げることが必要な場合もあります。額縁明渠の掘削に使える溝堀機は各メーカーから出ています。
 地下水位が低いのに、雨水で水たまりになるような場合は、作土の下に不透水層があり、地下排水の対策が有効と考えられます。田畑輪換の場合はサブソイラ―のように線状に耕盤層を割って、復田に支障のない作業機を用います。間隔は1~2mが一般的ではないかと思います。当面、水田には戻さず畑作を続けるという場合は、パラソイラーのように圃場全面の耕盤層を破砕する作業機もあります。根が貫通しにくい硬い耕盤層だった場合は、排水効果だけでなく、有効土層が一気に拡大して根張りがよくなり、生育が旺盛になることが期待されます。
 作土や下層土が粘質で水を通しにくい場合は、秋にディスクプラウで耕起(畝立耕がベター)し、大きな土塊の状態で冬場に乾燥させることで、耕盤層深くまでひび割れができ、縦浸透が向上することが期待されます。
 問題が解決しない場合は、一度、圃場に60~100cmの穴を掘って、土層の土性や硬さ、透水性、地下水位の状況などを調べてみることをお勧めします。

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