一家で果樹と野菜を生産する農家です。このたび、一緒に働く息子が結婚することになりました。
過去にも彼女がいた時期もありましたが、結婚にいたることもなく40歳近くになっていたので、私ども夫婦は半ばあきらめかけていたほどです。
さらに嬉しいことに、息子のパートナーも一緒に農業をしたいと言ってくれました。
スマホアプリでの婚活がうまくいき、非農家出身ながら農業に理解のある女性と出会えたようです。
仕事としては、できることからはじめてもらえば十分で、農家の暮らしに慣れてもらうのが先と考えています。
ただ、地域に若い女性がほとんどおらず、農業に携わる方は皆無で、寂しい思いをするのではと心配しています。
そこで、女性の就農者向けの研修や学校があれば調べ、内容が良さそうだったらすすめてみようかと思っています。
そのようなところで学んだり、同世代で横のつながりがあったりすれば、本人も心強いのではないかなと思うのですが、余計なお世話でしょうか?
(岡山県・小原さん/仮名・70代)
堤 真名美
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話しやすい環境があれば心配はいりません。同世代とはSNSでつながれますよ!
私も農家の嫁となった者で、1年間の流れを理解するのに2、3年はかかりました。
よく良いイメージだけもって新規就農する人も多いのですが、農業は想像以上に体力的にもきつい仕事です。
お嫁さんが今は農業をしたいと思っていても、気持ちが変わるかもしれません。
ゆっくりでいいので、農業を身近に感じてもらって、楽しみややりがいを見出してもらうことが大事です。
ご相談者さんは、農家の暮らしに慣れてもらうために、学校や研修を勧めたらどうか?とお考えですが、研修先はさまざまなものがあります。
県や普及センターが開催するもの、農林水産省の「農業女子PJ」などが挙げられます。
でも、まずはお嫁さん自身がどうなりたいか?を優先させましょう。
ご本人が「農園をもっと良くしたい」「新しいことに取り組みたい」などと考えているならば、お嫁さんの方から「もっと学びたい」と思うようになるはず。
でも、お嫁さんが内気で、そういうことが苦手な人であれば、かえってプレッシャーに感じるかもしれないので、農家の暮らしに慣れてきたころにでも、「こういうのもあるみたい。気が向いたらいつでも参加できるから声をかけてね」と情報提供するぐらいで十分でしょう。
若い世代はスマホで調べ、興味があれば自分で行動します。義親世代が心配する必要はないのかもしれませんね。
私の場合は、農園をもっと大きくしたい、新しい取り組みに挑戦したいと強く思っていたので、兵庫県が主催している「ひょうご農業MBA塾」に1年間参加しました。
あくまでも自分が行きたいと思ったからですが…。
そして、地域に同世代がいない件ですが、対策はまさにSNSです。
Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)に「農業女子PJ」などです。
「#農業女子」「#農業」などのハッシュタグで検索すると、同じ境遇の人がたくさん見つかります。
そんな感じでつながって、情報交換ができます。
私の場合は、同年代の農家女性の集まりに呼んでいただき、農業友達ができました。
「農業女子PJ」もさまざまな活動をしており、化粧品開発の企画などもあり楽しいですよ。
なんなら私が友達になります!SNSでつながりましょう。
まずは、淡路島にも観光がてら遊びに来ませんか?