結婚できない独身漁師が増えていて、仲間の中には結婚できずに悩んでいる人がけっこういます。
「結婚はもう諦めた」と言っている人もいますが、本音では結婚したいはずです。しかし、漁師には出会いの場が少ないです。
そんな中、自衛官専門のお見合いパーティが行われていると地元で話題になっていました。
自衛官に興味がある人を募ってお見合いをするらしいので、「なかなか家に帰れない」といった結婚生活の課題も相手の方に理解を得られやすいと思います。
このような自衛官専門のお見合いパーティのように、漁師とのお見合いパーティーを開催できないでしょうか。
漁師に興味がある方を募ることで、漁師の仕事や「朝が早い」などの生活サイクルを理解してくれる相手が見つかるのではないかと思います。
そうしたお見合いパーティーの開催の仕方を教えてもらえないでしょうか。
(長崎県・大木さん/仮名・40代)
野澤みゆき
あぐりマッチ 婚活アドバイザー
地元漁師のメリットを前面に出し、漁協や民間結婚相談所と協力して婚活イベントを開催しましょう
私が住む自治体では、農業者に対する婚活支援の予算があり、自治体に担当者もいます。
そうしたことから、コロナ禍以前は、農業者向けの婚活イベントを毎年開催しておりました。
また、数年前には、その婚活イベントに漁業者にも参加してもらうことが何度かありました。
その場合、イベントに参加する漁業者の取りまとめやサポートは、地域の漁業組合から担当者を出してもらっていました。
ですので、地域や自治体または担当者がいるいないによっては、農業者の婚活イベントに漁業者も混ぜてもらう形で行うことも可能かと思います。
その場合も、漁業者の取りまとめは、地域の漁業組合にお願いするのがいいでしょう。
他方、農業者と組まずに漁業者のみで婚活支援を長期的に検討するのであれば、拠点は、やはり地域の漁業組合になるのではないでしょうか。
そして、実際にイベント開催の運びとなる場合には、お近くの民間結婚相談所さんと提携し、協力してもらうといいでしょう。やはり、プロの力が必要です。
また、リアルイベントではなく、マッチングサイトへの登録という手もありますが、現在、漁業者に特化したマッチングサイトもマッチングアプリもありません。
漁業者のうち、本気で結婚したいという意思があり、どこかの団体が用意してくれるイベントを待つのではなく個人で動き始めたいという方は、サイトやアプリを使うのではなく、ある程度以上の登録料や会費を払って、民間結婚相談所に入会した方が結婚への確率は高くなると思います。
それとは別に、相談者さんがどのようなお立場、お役柄の方なのか存じ上げませんが、もしも漁師仲間の方であれば、地域の漁業組合に働きかけて、団体として地元漁師さんの婚活をバックアップする気運と形を築いていけたらいいですね。
そのことが、そちらの漁師町の地域活性化にもつながり、活気を呼び込むことになるのではないでしょうか。
また、例えば北海道の道北では、ホタテの豊漁が長年続いています。
そうした漁村の場合、漁師さんは経済的に大変豊かなので、婚活中の一般女性の中には、「農家には嫁に行きたくないけど、あの地域の漁師になら嫁に行きたい」と思っている方がたくさんいます。
そんなこともありますので、地元漁師さんのメリットを前面に出し、漁師さん同士が団体として婚活に取り組むことで、地域活性化につなげていけたら魅力的な地域になるはずです。
地域が魅力的なことも、お嫁さんのみならず、若い人たちを呼び込む鍵となるでしょう。