若者がいない。田舎で働きたい人に兼業やパートとして漁師になってもらえないか？

YUIME Japan編集部 / 2021.11.06

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福井県で代々続く、漁師の家の者です。後継者不足と漁村存続に対し、かなりの危機感を持っています。かつては、漁師の子息が跡を継ぐのが当たり前でしたが、それも遠い昔の話。

自分もその渦中にいるため分かるのですが、「家業を継いでもらいたくとも、漁を取り巻く環境が厳しいため難しい」のが現状です。それでも何とか守っていきたいと、わらにもすがる思いです。

こちらは何もない漁村ですが、豊かな自然や食は自慢できます。また、コロナ禍により生活や働き方を見直し、郊外へ移住する都会の方が増えているそうですね。不本意ながら休業を強いられたり、解雇や雇い止めにあったりする方もいるかもしれません。

田舎暮らしを検討している方などに、漁業に携わっていただけないものかと考えています。兼業でもパートでも、無理のない範囲から最初の一歩を踏み出せば、次の展開が見つかることもあると思います。
（福井県・伊崎毅さん/仮名・54歳）

求人サイトやイベントを利用してやる気のある若者を集めてみてはいかがでしょうか

全国的に漁業の担い手が不足しており、現在は多くの方が地元以外からやる気のある方を受入れています。

私たちが運営している「漁師.jp」ではそういった漁業者の皆様のお手伝いをしています。
漁師.jpには「漁業求人情報」を掲載するページがあり、「漁師」の求人を無料で掲載することができます。

当サイトはあくまでも情報提供のページとなっていますので、閲覧した求職者が直接求人者に連絡をするようになっています。

漁業未経験者からのお問合せとなるので、作業内容や現地での暮らしなどしっかり説明いただき、お互い納得して雇用契約を結んでください。

また全国から漁業関係者が出展する「漁業就業支援フェア」も開催しており、出展される漁業者と来場される方とのマッチングの場を提供しています。

ほかにも、求人情報の掲載や就業支援フェアなどのイベントは都道府県単位でも実施している場合があるので、都道府県漁連などにお問合せして情報を集めてみてはいかがでしょうか。

SNSの活用も有効です。行政の取り組みやイベントへの参加も視野に求人を出しましょう

求人情報をWeb上で公開する方法は、主にふたつあります。自社のWebサイトなどで独自に掲載する方法と、求人情報を求人専用サイトに掲載する方法です。

自社のWEBサイトが難しいようであれば、Facebook（フェイスブック）などのSNSを自社のWEBサイト代わりに活用するのもいいですよ。

求人専用サイトついては、農業分野では10年ほど前から農業専門求人サイトを運営する企業が取り組みをはじめ、求人広告の掲載、人材紹介・マッチングを行っています。しかし、水産分野において、専門求人サイトを運営する企業はほぼありません。

そうした中、漁業が盛んな地域では、市町村のWebサイトで求人情報を掲載している例があります。

宮城県石巻市で活動している「一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン」では、団体WEBサイト上に求人情報欄を設け、地域の漁業者、加工業者の求人情報を載せ、取り次ぎも職員が行っています。

それから、直接的な求人ではありませんが、総務省が行っている「地域おこし協力隊」を活用し、都市部などから一定期間その地域で活動をしてもらう事業もあります。この取り組みのなかで漁業を対象とした事例もあります。

YUIMEにおいても、インドネシアなどのアジア諸国から、水産高校卒業生を特定技能外国人として漁業者、養殖業者、水産加工業者に紹介しています。類似の取り組みを行っている団体、企業は、水産分野でも徐々に出始めているようです。

最初の一歩としては、お住いの地域の市町村や公益団体に問い合わせてみてはどうでしょうか。

なお、WEB媒体ではありませんが、「一般社団法人全国漁業就業者確保育成センター」主催の「漁業就業支援フェア」が2002年から開催されています。多いときは来場者が400人を超える大イベントです。こうしたイベントへの出展も、ひとつのきっかけになるでしょう。