野菜農家のあとつぎです。組合の青年部の会合があり「農商工連携」のテーマで話を聴く機会がありました。
これまで農家は長い間、作ることに専念してきたと思います。
しかし、これからはそれだけでやっていける時代ではありません。
作るだけで満足するのではなく、販売の現場を知り、可能な限り商品を自分で売ることも必要だと痛感しました。
購入してくれる人が何を望み、どうすれば買って食べているのかを考えていかなければなりません。
しかし、私は社会経験も乏しく、売る方法については素人同然です。
そこで、私のような農家が「営業」を学ぶにはどうしたらいいでしょうか?
(栃木県・池原さん/仮名・40代)
高田裕司
日本プロ農業総合支援機構(J -PAO)上席コンサルタント
マーケティングを知っておくと有利になります!講座に参加してみましょう
農家さんが農作物の「生産」を考えるだけではなく、その後の「営業」「販売」を考えることは、とても重要だと思います。
さらに、その先のこととして「売れるしくみ」をどう作るのかが「マーケティング」です。
これからの農家さんは、マーケティングを知っておくと非常に有利になるでしょう。
また、自分が生産したものが消費者の口に入るまでに、どういう経路があるのか、価格やプロモーションではどんなことを注意すればいいのかを知ることも重要です。
これまでのやり方を考え直すきっかけにもなると思います。
では、それらをどのようにして学べばいいのでしょうか?
手っ取り早いのは、「営業」「販売」「マーケティング」に関する講座を受講することです。
農業者をターゲットとして開催されるものも増えており、各市町村や都道府県農業会議、その他の農業者支援機関主催の講座が単発で開催されるものがあります。
それから、都道府県などが実施主体となり、地域の農業者が営農しながら体系的に経営を学ぶ場として「農業経営塾」があります。令和2年6月時点で、35都道府県にて開催されました。
「農業経営塾」には多くのカリキュラムがありますが、必ず「販売」「マーケティング」も含まれています。
こちらに参加するのもいいでしょう。
なお、中小企業向けに商工会議所などが主催するマーケティング、販売に関する講座もあります。
農業者に限定したものではありませんが、これらも有益です。
もし講座が見当たらなくても、その道の専門家に直接、スポットでアドバイスをもらうチャンスはゼロではありません。
最寄りの6次産業化サポートセンターなどにご相談ください。