小さい頃から自然が好きで、東京から秋田に移り住んだ46歳です。米を中心に、野菜全般を作っています。
今の悩みは、同じ地域に同年代の農業仲間ができないことです。
JAや地域などのつながりはすべて年配の人ばかり。いろいろアドバイスはいただけるのですが、農業歴も短いので、気疲れしてしまいます。
フランクに話し合える友人が欲しいけど、どうしたら見つけられるのでしょうか?
ただでさえ、移住者という立場で少し肩身が狭いのですが、自分はファッションにもこだわりを持っているので、周辺の農家さんからは浮いたような見た目です。
髪型も坊主で農家には見えないし、東京に住んでいた時は音楽関係の仕事をしていたので、趣味やこだわりも周りの農家の人たちとは異なっています。
そのため、敬遠される理由は自覚しているのですが…。
でも、農業へのこだわりや愛情は農家に染まっているつもりです。
田舎でも偏見を打開し、いろいろフランクに話し合える同業の知り合いが欲しい!そんな友人ができたら、農業がもっと楽しく、切磋琢磨して働けると思うのです。
(秋田県・岡本さん/仮名・46歳)
野澤みゆき
あぐりマッチ 婚活アドバイザー
待っているだけではなく、自分から友達を探してみましょう
地方にはその土地の風土があるので、そのままの自分を受け入れてもらうというのは難しいかもしれません。
もし、自分のスタイルは変えたくないということであれば、今からでも遅くはないので、せめて集会や農業仲間と集まるときだけでもTPOに合わせてみるのはいかがでしょうか?見た目が変わるだけでも、周囲の態度に変化が現れるかもしれませんよ。
ただし、コロナの影響もあり、直接農業仲間や地元の人と関わることができるイベントも中止になってしまっています。さらに、農家さんは忙しいので、趣味を通して出会うのも難しいもの。
そういった状況を考えると、気軽にコミュニケーションが取れる、SNS(インターネット上の会員制サービス)やアプリを使用してみるのもありだと思います。アプリの中には、チャット機能やメールのやりとりができるものもあり、知らない人ともコミュニケーションを取ることができます。
また、異性の友達を作りたい場合は、婚活アプリを利用してみるのもいいと思います。婚活というとハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、婚活も友達づくりもコミュニケーションをうまくとらないといけません。
「友達になりたい」人が現れたときに、準備体操もしていないのに、いきなりバッターボックスに立ってホームランを打つのは無理ですよね?常にアンテナを貼り、自分自身を磨いていることが大事。
そうすれば、少なくとも成長できますし、そういった経験は人生に生きるはず。自分のスタイルを貫いてバットを振り続けてみるのもよいでしょう。
倉野佳典
伊勢苺園 代表
個性を活かして「個性的なキャラ」を貫くのもアリ
私は就農して11年目になります。地域によっては閉鎖的で、少しでも人と違うことをすると浮いてしまいますよね。だけど周囲から受け入れられるまで続けていくことも大事だと考えています。
私の場合は、イチゴを栽培しているのですが、赤いメガネをかけて赤い靴下を履いて、「いちごオヤジ」を自称しています。最初はかなり浮いていましたが、10年もやっていると馴染んできました。
相談者さんも「我が道を行く」で時間をかけて名物オヤジを目指してみては?ただし、見た目がちょっと怖い(?)分、愛想はよくした方がよいですね。そのギャップがあれば、同業者も徐々に打ち解けてくれると思います。
また、私の場合は、栽培や販路の勉強会などに積極的に参加して、そこで知り合った気の合う人と付き合うようにしています。農業という枠にとらわれることなく、前向きな志をもった事業者とお付き合いするのも楽しいですよ。