義父と夫婦の3人で農作業をしている野菜農家です。季節ごとに旬の野菜を露地で栽培しています。
農家に嫁いでわかったことは、女性は農作業に加え家事のほとんどをこなす必要があり、重労働だということです。
それが当たり前になっていることも悲しいです。夫婦でほぼ同じ時間仕事をしているのにも関わらず、家のこともしなければならないのが苦痛になってきました。
ときどきこうした不満を伝えるために、夫と話し合いをしていますが、一時的に解消するものの、すぐまた元通り……の繰り返しです。
夫に言いたいことを言える関係ではありますが、そうした発言さえ許されない女性もいると思います。
この先、出産や育児のことを考えると、暗い気持ちになってしまいます。似たような状況を克服された方がいらっしゃればお話を伺いたいです。
(茨城県・森本さん/仮名・30代)
小川繁幸
東京農業大学 准教授
お互いを共同経営者と認識し、仕事・責任・家事は平等に分担しましょう
夫婦共働きなのに、女性側に家事負担がのしかかる実態はよく耳にします。専業主婦などの家事労働など、報酬を受けない仕事をシャドウワークと呼びますが、共働き家庭にも同様の問題があります。
解決するには家族としてのパートナー関係だけでなく、農業経営者同士のパートナー関係を見直すことが大切だと思います。
十分ではないにしろ不満を伝えたり、一時的ではあっても家事をする旦那様との関係性から推察すると、家族としてのパートナーシップは担保されているのではないかと思います。
ただ、農業経営者としての旦那様は、質問者様のことを共同経営者として認識しているのか、サポート役と考えているのかという点が、共同生活における役割の差になっているのではないでしょうか。
現在、農林水産省も、女性農家のシャドウワークを少しでも緩和しようと支援策を設けています。
ですが、子育て支援があったとしても、夫婦間における仕事の分業体制を見直さない限り、結局は家事も子育ても分業にはならないと思います。こうした状況では、出産や育児に不安を感じるのは当然のことだと思います。
大切なのは、農業経営における夫婦間のパートナーシップです。夫婦間で、農作業を責任とともに分担するべきだと思います。どちらかがサポート役に徹するのではなく、お互いが担当部門の管理者として携わるのが理想です。
また、農家とはいえ、時代の潮流として企業的経営が求められており、生理休暇や育児休暇は当然の権利です。
旦那様に共同経営者としての価値観が芽生えたら、家事や育児の分業・共同作業についてももっと積極的に考えて対応するのではないでしょうか。
農業経営における夫婦間のパートナーシップ構築の過程が、農家夫婦の理想の働き方の第一歩だと思います。
ばあばの畑
農業であれ、会社員であれ、また自営の商業であっても、夫婦共稼ぎと言われる暮らしを選択した場合は、悩みの種となる問題ですよね。
ただ、農業の場合は、経営者が夫で、上司でもあったりする訳ですから、解雇の心配もないと思われ、家庭での家事をするパートナーの様子も見えてる訳ですから、我慢強く話し合うしかないと思われます、
農家の女性だからこそ、職場が同じなのですから、作業体系はいくらでも変えられるはず、
働く共働きの女性の、共通する問題です
我慢強しないで、夫に話すべきです