有機農業に取り組む40代農家です。直売所と飲食店出荷をメインにしております。
農作業は、気象条件はもちろんのこと、さまざまな要因が重なって収穫に至らないものもあります。
うちはオーガニックなので、慣行栽培よりも見た目や大きさなどの点から、商品価値が下がることも少なくありません。
そこへきて、コロナの影響で取引先への出荷減少・キャンセルもあり大きな打撃を受けています。
先日、テレビの番組で売れ残りのパンを格安で販売し、食品ロスをなくす「フードレスキュー」という取り組みがあることを知りました。
農家をしていると、新鮮で味はいいのに見た目が悪い、不揃いといった事情で野菜を出荷せず処分する話を耳にします。
こちらでは、そこまでのことはまだありませんが、野菜をレスキューしてくれるようなサービスがあれば知りたいです。
飲食店用のキャンセル分が出たときなどは、無駄にするぐらいなら格安で提供します!
(埼玉県・高橋さん/仮名・40代)
篠田沙織
株式会社コークッキング TABETE事業部 取締役COO
直売所の売れ残り野菜を電車で運び、都心で格安販売しています
私たちは、お店で余った食品を近くの方がレスキュー(テイクアウト)できる国内最大級の食品ロス削減アプリ「TABETE(タベテ)」を運営しています。
TABETEは「自分にも、お店にも、地球にも。みんな心地よい食の選択を。」をキャッチコピーに、事業者側の食品ロス削減だけでなく、消費者側の「買い方」も変える仕組みを目指して事業展開しています。
2021年10月現在で掲載店舗数は約1,800店舗、登録者数は約46万人にまで成長しています。
生産者へのレスキューの取り組みをご紹介します。
東松山市・東武鉄道株式会社・JA埼玉中央・大東文化大学・弊社の5者連携で、「レスキュー直売所」という事業を2021年3月に立ち上げました。これは、埼玉県東松山市周辺直売所の食品ロス削減施策としてはじまったものです。
売れ残った農産物を弊社が買い取り、東武東上線にて池袋駅に輸送、都心のお客様に販売し、食品ロス削減を目指すものです。およそ4か月で約4,200kgの農産物食品ロス削減を達成しました。
実証実験に取り組んでいただいた生産者の方からは「捨てずに済んでありがたい」とご意見をいただき、お客様からも「お得にちょっといいことができて嬉しい」と、各方面から好評の声を多数いただいます。
セカンドハーベスト・ジャパン
セカンドハーベスト・ジャパン
基本的に無償でご寄付いただいたものを、無償で福祉施設や生活困窮者の方々に再配布しています
セカンドハーベストでは、農家さんから規格外の野菜を含め、野菜全般の寄付をいただいています。
フードバンク活動は、基本的に、無償でご寄付いただいたものを、無償で福祉施設や生活困窮者の方々に再配布するというものです。
農家さんでしたら、食品寄付という選択肢を考えられてはいかがでしょうか?
丹精こめて作られた野菜を無駄にせず、有効活用することができます。栄養バランスの点からも、野菜は利用者の皆さんに大変喜ばれます。