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黄身の色が薄いので卵が売れない。卵の色と栄養価の高さは関係ないのだが。消費者にどう伝えたらいい?

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黄身の色が薄いので卵が売れない。卵の色と栄養価の高さは関係ないのだが。消費者にどう伝えたらいい?

兵庫県で養鶏場をしています。近くの飲食店やお弁当屋などで扱ってもらいながら、直売所でも販売しています。

うちは餌にこだわっているので栄養価が高いと自負しています。

でも、黄身の色がそれほど濃くないのであまり説得力がないようです。

どうやら一般の消費者は「黄身の色が濃い」卵が「栄養価が高い」と思い込んでいるようです。

誤解を解いてもっと売上を伸ばしたいので、黄身の色と栄養価は関係ないことをどうやって伝えたらよいでしょうか?
(兵庫県・山田彰さん/仮名・30代)

本多英二

aula brand design(アウラブランドデザイン)

自問自答して伝えるべきことを再考し、言葉にすることから始めましょう

生産者さんの「なぜ分かってもらえない!」という嘆きや自分のこだわりが理解してもらえないつらさ、解ります!

一般的に不満の矛先は外側(相手側)に向きがちですが、ここはいったん内側(自分)に目を向けてみましょう。

工夫すべき点が残されていると感じていても具体案が思い浮かばない…だからこの相談内容になったと思うのですが、解決につなぐためのアクションのヒントとしては「まずは、ちゃんと消費者に説明しようとしましたか?」と問うことにしています。

ご相談の内容から察するに、生産者さんは過度に着色しない昔ながらの卵を作っておられる様子。

そのこだわりの心根は何でしょう? なぜ流行りに乗っからないのか? そこには何かしらあなたの“意志”があるはず。

まずその想いや理由を自問自答し文章にすることから始められてはいかがでしょう?

「伝えるべきこと」を再考し言葉にするのは商品コンセプトを練ることと一緒。商談時の売り文句を整えることと同義です。

以下「本多ならこうする」という例を記しておきます。

デメリットと捉えられている淡い色の卵を『餌で着色していない昔ながらの卵です』というキャッチコピーで自然派をうたって安心感に転換、一般に出回っている濃い黄色の卵と同じ土俵で戦わないようにします。

色の濃淡で栄養価が変わらないことは成分検査をし、エビデンスを得たのち、比較グラフにして店頭ではPOPで、また営業用にはリーフレットで詳細に説明します。そして自社ホームページやSNSで発信していきます。

そしてネーミング。例えば『なちゅらん卵(らん)』(自然(ナチュラル)と卵(らん)を掛けています)。サブタイトルは“餌で着色していない昔ながらの卵です”で商品名の成り立ちを説明。

あとはこのコンセプトに沿ったロゴやパッケージデザインを整えます。これで一般的な着色卵と区別化ができる素地が整いました(商標登録調査が必要です)。

最後に販売場所の選択。ここが重要。

釣りにたとえますと、鯛を釣りたいとき、「どこに鯛が集まっていそうか」を調べて出掛けます。近くの川に高価な海老を垂らしたりしませんよね? 漁場の事前リサーチが大切です。

同様に、あなたの卵をどこに持っていけば売れる確率が高いのか?適材適所を探ります。

一般的な卵を扱っている店より有機食材を扱っている自然派店舗、オーガニック料理をウリにしているシェフ等々、ヒットする確率が高いところに営業を掛けましょう。

価値ある情報は相手に伝わってこそ効力を発揮します。呟けば愚痴、叫べば価値。まずは自分の想いをカタチにすること、そうすればあなたのこだわりや志に共感してくれる人に必ず届きます。

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